旧少年少女のための新伝記全集
旧少年少女のための新伝記全集 / 感想・レビュー
ひとみ
エッジが効きまくってるタイプの野田秀樹。テーマを2つ掛け合わせてうまく落とし込むのが神技。読売新聞の編集手帳に通ずるものがある。偉人を犯罪人,嘘つき呼ばわりするの不遜すぎるし、現代なら炎上不可避な内容を、しかし憎めない雰囲気を出し、批判した方が無教養みたいな気持ちにさせるところ、本当に野田秀樹だなあと思った。
2019/04/07
極東極楽
偉人の伝記をひも解きながら、野田秀樹と降霊術で下したその偉人の霊が対談するという形の軽妙なエッセイだけど、社会通念として緩やかにある偉人像を解釈の末、鮮やかに描きなおしてみせる手腕はその後の『エッグ』に繋がるもので、とにかく面白い。ガリレオが再婚しなかったことと「やはり、それでも地球は回っている」という有名な捨て台詞の間にあるもの、ワシントンが少年時代測量が大好きだったこと、そのような読み捨てられたエピソード群から野田が探偵よろしく導き出した人物像が読者を行間へと突き落としていく。偉人は細部に宿るのだ。
2015/04/26
トニー
偉人との対談集。話してみると意外とフランク、だなんて価値観が変わった。実際、偉人と凡人の差は紙一重なのかもしれない。
2009/10/09
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