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物語が、始まる

物語が、始まる

物語が、始まる

作家
川上弘美
出版社
中央公論新社
発売日
1996-08-01
ISBN
9784120026041
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物語が、始まる / 感想・レビュー

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うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)

粗大ゴミの日に公園の砂場で男の雛型を拾った「物語が、始まる」。同じマンションに住むマナベさんから幸運の座敷トカゲという黄色いトカゲをもらった「トカゲ」。なかなか会えずにいる彼のことを考えて歩いていると婆の家に招かれた「婆」。姉から突然墓を探すので一緒に来て欲しいという葉書が届いた「墓を探す」。全4話。地に足がついているようなついていないような、フワフワとした読了感。摑みどころのない話ばかりでした。「トカゲ」は何だか新興宗教のようになりそうで怖かったかな。「婆」は婆の家にあるあの穴に落ちてみたい。★★★

2012/12/28

あも

物語が、はじまる/トカゲ/婆/墓を探す。川上弘美デビュー短編集。白昼夢のようなふわふわとした読み心地。面白いか面白くないかすら良く分からないが、この所のスッキリしない気分にはちょうど良い加減だった。男の雛形を拾い、どんどん育っていくソレと暮らす女性、主婦仲間がセールスマンから売りつけられた座敷トカゲに乗らされ、私は婆だという老婦人の家に上がり込み、台所にある穴に飛び込み、姉と共に墓を探す。何らかの意味を持っているのか、意味などないのか判然としないながらも時折、紡がれる言葉に心をピリッと刺激されながら読了。

2017/07/24

とも

★★★☆短篇集である。表題は、女性が雛形を拾うのだが その雛形が男である。それがどんどんと育ち、話考え、ヒトに近づいているとき・・・。なにが不思議だと言って、この雛形を皆が受け入れている事である。その他、黄色の幸運を運ぶ座敷トカゲがドンドンと大きくなりその肉を食いハマり込んでいく「トカゲ」、死んだ多数の知り合いの名前を蒲鉾板に書き冷蔵庫横には大きな穴のある家に住む婆さんの家に招かれる「婆」、姉妹で見知らぬ本家の墓探しに向かう「墓を探す」。どれもが、不思議な世界観で、ホラーではないもののスゴ味がある作品。

2017/01/28

ophiuchi

何とも言えない読後感。さすがは川上弘美。

2018/03/22

miroku

「婆」が凄いね♪ 川上さんの文章には時折ドキリとさせられるなあ・・・。

2010/11/18

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