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犬: クラフト・エヴィング商會プレゼンツ

犬: クラフト・エヴィング商會プレゼンツ

犬: クラフト・エヴィング商會プレゼンツ

作家
阿部知二
網野菊
伊藤整
川端康成
幸田文
ほか
出版社
中央公論新社
発売日
2004-07-01
ISBN
9784120035371
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犬: クラフト・エヴィング商會プレゼンツ / 感想・レビュー

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コジ

★★★★★ およそ60年前に発行されたエッセイ・アンソロジー「犬」。文豪達の犬に対する思いを読むことが出できる。再刊にあってクラフト・エヴィング商會が装丁を改め、オマケもつけた。姉妹書は「猫」。両方を数作品づつ交互に読んでみた。半世紀以上前の人と犬の関わりを垣間見ることができる作品もあり、とても興味深く読めた。当時の犬達は番犬など人間の生活に有益であることが前提で飼われている様子。それでも愛犬家は深い愛情と洞察力を持って犬に接していたようだ。昔の愛犬家は生真面目な人が多かったのかもしれない。

2016/06/09

ヒロくま

文豪と犬。一つの物語として、時にはエッセイに、可愛いだけじゃない犬に対する色々な思いとそれぞれの距離感が面白かった。文学的犬本。「猫」もあるらしいので探してみようと思います。

2017/09/24

うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)

昨今のペットブームによって様々な犬が飼われていますが、昔と比べると人と犬との関係が随分変わってきたようです。昔は犬を家族のように可愛がってはいても、あくまでも主従関係。それに比べ現在はその関係が随分ぼやけてきたように思います。「「犬の家」の主人と家族」の話は飼い主さん必読です。★★★

2009/05/16

まある

文豪などの犬にまつわるエッセイ。今と昔とでは、人間と犬の関係や環境が随分異なると感じる。今は犬は家族、我が子のように可愛がるが昔は番犬という意味合いが強い。戦後では人間の食べ物も十分でない中で飼うことは、飼うことに実質的な利益がないといけないわけで、癒しなどというボンヤリした理由で飼うものでは無かったのだと感じる。我が子のように可愛がるひとりであるわたしには正直あっさりしすぎな飼い主に物足りなさも感じてしまう。川端康成の愛犬家心得などは面白く読める。

2015/07/17

Jun Shino

川端康成は多くの犬を飼い、伊藤整は川端訪問のたびに吠えたてられてビビり、志賀直哉は愛犬のためにバスを飛び降りて東京の町を爆走するー。林芙美子は犬で動物嫌いが治るが、川端のつてでもらったみみづくに心が移り愛犬家出?文人が小説や随想で犬を描く。犬はそれぞれで性格や癖がある。また、川端の心得ー。 「愛する犬のうちに人間を見出すべきではなく、愛する犬のうちに犬を見出すべきである」 「忠犬は忠臣よりも遥かに自然である。犬の忠実さには、本能的な生の喜びがいつぱい溢れ、それが動物のありがたさである。」得心がいく言葉。

2020/07/03

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