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ひなのころ

ひなのころ

ひなのころ

作家
粕谷知世
出版社
中央公論新社
発売日
2006-04-01
ISBN
9784120037191
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ひなのころ / 感想・レビュー

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ともくん

郷田風美、四歳、十一歳、十五歳、十七歳の物語。 良い子にしていないといけなかった。 長ずるにつれて、分かってきた。 小さい頃の自分の思いが。 何と表現すれば良かったのか。 十七歳になって、やっと見つけた。 ただただ、寂しかった… そして、今は哀しい。

2024/04/26

Norico

私も家出とかしようとしたなあ、とか、友だちとの絶交とか、子ども時代の寂しかったことや辛かったことを思い出して、風美ちゃん感情移入して読了。いつの間にか自分も大人になって、おばあちゃんやお母さんのような態度や言葉を何気なく発してしまってる。そんな大人にはならない、って思ってたはずなのに。気をつけねば。

2015/03/21

あかつき号

初著者。 始まりのあどけなさにすっかり油断してしまった。 孫の風美と祖母のかかわり、自分を通してその向こうを見られているさみしさ。でも、風美は十分に愛されていて、家族のだれもにさみしさがありうらやましさに身をよじる刻を持て余している。 家族のそれぞれの思いを知った時、雛(お雛さまも含めて)の時が終わるのでしょう。

2014/11/29

asa.com

なんとなく「ちいさいももちゃん」シリーズを思い出しました。 風美は家の中のいろいろなものと会話できてしまう小さい女の子。 風美の成長と、日常のさりげない不思議な出来事が描かれていく。 軸となるのは風美から見た家族たち。 ぶっきらぼうな祖母。病弱な弟に手を取られる母。 甘えたいときにいてくれない不器用な父。 誰もが子どものときにもつ家族への不満。 強がりながらあきらめてしまう幼い心。 最後はじーんとくる家族同志の会話。 それぞれの気持ちを抱えて家族は暮してるんだ。 子ども時代を思い出してじんわりしました。

浅葉

★★★☆☆ 図書館 子供だった時のエッセンスがたくさん入っている。親に反抗すると家を出ていけと言われたこと、親の言行の齟齬に腹が立ったこと、親の言う孝行とは、自分が自分でなくなるような感覚……負の思い出なんだけど、忘れられないあたり、風美と似てるかな。風美の「自分の持ち物は自身の身すら親から与えられたもので、自分には何もない」という思いに、「コードギアス」のシャルルの台詞「おまえは死んでいる」を喚起。片や子から親、片や親から子に向けられた思いだけれど、同じことを言っているのが面白い

2009/11/28

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