村上ソングズ
村上ソングズ / 感想・レビュー
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
村上春樹さんが好きな音楽の歌詞を翻訳して、和田誠さんのイラストをつけた本。村上さんが描く物語は、いわゆる私小説の空気とは無縁だと思いますが、これはとても趣味的な色彩が強い本です。時々YouTubeで紹介されている曲を聴きながら読んだので、読み終えるのに結構時間がかかりました。村上さんの訳による歌詞の世界は素晴らしく、魅了されましたが、あまり音楽の趣味は合わないかも……(笑)。でも、処女短篇集のタイトルに使われた『中国行きのスローボート』(On a Slow Boat to China)は良かったです。
2015/06/13
新地学@児童書病発動中
村上さんの好きな曲についてのエッセイ集。和田さんのきれいなイラストも素晴らしい。ジャズのビリー・ホリデイからオルタナティブロックのビリー・ブラック、REMという広範囲の選択が興味深い。このように柔軟な感受性を持っているので幅広い世代に受け入れられる小説が書けるのかもしれない。やっぱり小説の方が好きだが、このように肩の凝らない読み物もすごく面白い。考えてみれば、村上さんは、文学だけではなく、アメリカの文化の素晴らしい側面も教えてくれた良い先生だった。
2013/08/11
momogaga
足かけ8年で読了。和田誠のイラストと装丁はまさに豪華。箱、ブックカバー、本にそれぞれイラストが!!そして、村上春樹の洒脱な文章を堪能した。幸せな期間でした。本当に。
2015/08/22
まっと
村上春樹と和田誠の共同企画のような形で実現した1冊。お気に入りの曲(洋モノ)を厳選?、最終的に採り上げられているのは全29曲(基本は村上選、和田選2)。スタンダードに偏ることなく、時にはマニアックな選曲があるのも嬉しい。選者自ら歌詞を掘起こし、翻訳し、その曲にまつわるエピソードや歌手の魅力等を交えた構成は一つ一つが読み易く、次は何がくるか、と毎日少しずつ読み進めるのが楽しみだった。終わってしまったのが残念なくらい。2人の音楽への傾倒ぶりと深さには改めて驚かされる。そして和田誠のイラストがまた魅力的。◎
2023/12/18
ミカ
【図書館】村上春樹さんのレコードエッセイ。普段洋楽は特定のアーティスト以外あまり聞かないので紹介されている音楽はほとんど知らなかった。けれど村上春樹さんが訳す歌詞の言葉、和田誠さんの装丁・挿絵の美しさに惹かれた。表現者としてのお2人の力がすごい。音楽も今後チェックしていきます(*´ω`*)
2016/06/03
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