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二都

二都

二都

作家
藤谷治
出版社
中央公論新社
発売日
2008-03-01
ISBN
9784120039164
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二都 / 感想・レビュー

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nobico

もうちょっと読み応えが欲しかった。今までの藤谷作品の中で一番普通で一番難解。話自体は何てことない話。主人公が東京と鎌倉を行き来する。二人の女を巡って行き来する話。二兎を追って彷徨う。お金持ちの坊ちゃんが、坊ちゃん候の人生、境遇を経て、何も求めない、求めてない?、常に求めてるのか、とてもありがちな普通の話。藤谷治が普通の話って?!ってところが逆に面白くて、普通じゃないなって思ったり。宗教ルポや土地の祟りとかをアイテムに「妖艶な女」と「近代的な女」の対峙がはっきりしてるから独特の空気というか世界は味わえる

2012/02/10

punk1978

僕にとっては難解な小説である。 東京と鎌倉、ふたつの“都”とふたりの女、そして一人でもあり独りでもある男を軸に展開される「二都」。 東京で展開する物語や、センスのない笑いの要素は藤田節そのものだが、鎌倉の方は旧仮名遣いを用いているせいなのか、昭和文学の香りが漂う。 東京と鎌倉の物語は交互に、しかし不自然さも澱みもなく進むので、ストーリーテリング的な意味での違和感はない。 が、登場人物の言動にはなぜか違いが生じているように思う。

2013/03/12

せの

二都、が京都奈良かと期待したが東京鎌倉だった。ちぇ。 途中は色々面白くて興味深い話だった。私も一神教はあまり好きじゃありません。いずみと雅也の会話はギャグパートみたいで笑った。 しかし全体的にはよく分からなかった…。どういう話かと説明するのが難しい。

2012/01/05

sohara

初めて読む藤谷作品。横須賀線の描写にはニヤリとしてしまったし、有閑階級のお話は好きです。ただ、いろいろ試しているのはよくわかったものの、ほのめかしが多すぎて、鈍い読者としては、とまどいと消化不良のまま結末に至った感有り。特に、鎌倉の章を旧仮名遣いにした必然性がわからない!

2012/05/29

ruru

途中で旧仮名遣いになったときは???と思ったけど、半分くらい読み進めて面白くなってきた!主人公と父・父の後妻・父のコネで入社した会社との微妙な関係、過去の友人が関わる?怪しげな新興宗教。そんなテーマと旧仮名遣いのイメージ、鎌倉の鬱々としたイメージが合わさって、ちょっと怖さも感じながら読み進めた。中野の過去になにがあったのか、後妻は今後どうなるのか、そもそも主人公はどうなってしまったのか(エピローグとプロローグを読んでももやもや)と、謎だらけだがじっくり味わいたいなーと思った作品。

2010/11/19

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