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静かな爆弾

静かな爆弾

静かな爆弾

作家
吉田修一
出版社
中央公論新社
発売日
2008-02-01
ISBN
9784120039171
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静かな爆弾 / 感想・レビュー

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Shinji Hyodo

聴力に障害を持つ女性『響子』とテレビ局勤務で大きなスクープネタを何とか世に問いたいと足掻く『俊平』のラブストーリー⁉︎以前有川さんで「レインツリーの国」を読んで、似た様なシチュエーションでちょいと驚いた。こちらの声はおろか周りの音すら聴こえない相手にどうすれば自分の感情を理解してもらえるのか…言葉で表現すれば時に暴力的なる事も、文字にして伝えることで暴れる気持も治める事が出来る。どこか空回りしてしまうお互いの気持ちや行動に落ち着く決着がつけられるのか…?簡単に読めるのになんかいろいろモヤモヤと´д` ;

2015/09/24

うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)

耳の不自由な響子と初めて出会ったのは、閉門間近の神宮外苑の敷地内にある小さな公園だった。それから何度か彼女と会うようになり・・。同じように耳の不自由な女性との恋愛を描いた有川浩さんの「レインツリーの国」とは随分印象が違うなと思いました。書き手が違うので当たり前といえば当たり前なのですが、こちらの方がより生々しい感じがしました。彼が彼女に一番伝えたかった想い。様々な言葉が渦巻く中で最後に残されたシンプルなその言葉がズシリと胸に響きました。★★★★

2012/12/23

R

深く感動した、とても面白い小説でした。生き方とか、考え方とかいう大きなものではなく、もっと手近な、些細なともいえる出来事の積み重ねが感じられて、その繰り返しによって気持ちが培われていくのだと、とても感動しました。耳が聞こえない女性との出会い、付き合い、そして自分の生活と主人公の忙しさと生き方も十分理解できるけども、それゆえに大切なものを失うかもしれない怖れが感じられて、ぐっと引き込まれました。結末もいいし、素晴らしい。

2018/05/15

pukupuku

大仏遺跡を破壊する大規模な爆弾と響子が落とした静かな爆弾。まったく別のものなのに,同じもの。同じ行為のはずなのに,考え方を変えるだけで,まったく別のものにもなる。繰り返される日常と非日常。小さないざこざは大きなわだかまりとなり,誰を信じていいのかわからなくなる。なんとなく知っていることをなんとなく知ったままにして,関心を持たず楽観的な気持ちを信じて声を上げなかった結果,起きてしまった爆発。その大変さや苦しみを想像し,知ることにより導き出された答えがラストの言葉だっんだと思う。ちゃんと響子の心に届くはず。

2017/04/30

yumimiy

吉田氏の作品って背後からヒタヒタ…と迫ってくる感じで、ん?って振り返ると殴られる。そんなイメージを期待したが本作は違った。静かな爆弾?まだ、爆発前なのか若しくは不発弾なのか。ドキュメント制作の俊平と聴覚障碍者の響子、この二人の恋の行方なんぞはどーでもよくて勝手にしろと思った。ただ、バーミヤンの大仏のことは知らず興味を持つ。バーミヤンっていったら中華ファミレスしか浮かばないお粗末さ。大仏破壊 ビンラディン、9・11へのプレリュードという記事を見てそうだったんだと今更ながら驚いた。テロは卑怯だとつくづく思う。

2021/04/16

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