KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

深重の橋 上

深重の橋 上

深重の橋 上

作家
澤田ふじ子
出版社
中央公論新社
発売日
2010-02-01
ISBN
9784120040979
amazonで購入する

深重の橋 上 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

文庫フリーク@灯れ松明の火

将軍・足利義政の室町時代。人買商人の市で競りにかけられる15歳の少年。お守り袋に書かれた文字から《牛》と呼ばれる寄るべ無き身。売られた先の湯屋で惜しみなく働き、文字も学ぶ。肝の据わった《牛》は人との縁で苦しい境遇から、力を振り絞って這い出して行く。上巻エピローグは自らを競りにかけた小栗宗蓮主従との邂逅。『公事宿事件書書留』シリーズしか読んでいない澤田ふじ子さん。何気なくに記される歴史知識が凄いと感じる。私の知識程度では蘊蓄豊富な長編に、読む速度ががた落ちになるのが痛し痒し。スローペースで下巻へ進みます。

2011/10/19

オレンジ。

澤田ふじ子さんのシリーズ物は殆ど読んだがここまで心に重くのしかかる物語は初めてかもしれない。人買い商人の手で十五歳で湯屋へ売り飛ばされた少年「牛」の数奇な人生を描いた大作だが、ここまで人間の尊厳を貶めることが京で繰り広げられたのか。実在のモデルをもとに創作されたらしいので有りえる。ここでは書けないが恐ろしい光景が鴨川べりであったことを想像するだに私は鴨川を平静な気持ちでは見れなくなってしまった。今は下巻を読んでいるが上巻以上に悲惨なので複雑な思いだ。

2014/10/07

アルラ

2010/05読了

2011/04/06

感想・レビューをもっと見る