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深重の橋 下

深重の橋 下

深重の橋 下

作家
澤田ふじ子
出版社
中央公論新社
発売日
2010-02-01
ISBN
9784120040986
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深重の橋 下 / 感想・レビュー

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文庫フリーク@灯れ松明の火

労力を厭わぬ人間でなくては作家は勤まらないのだろうな。1冊の本を読み宇野玄周(牛)に創作意欲をかき立てられたと言う澤田ふじ子さん。膨大な知識・参考文献の上に描かれる《牛》の目線通した応仁の乱。足利義政を日本文化を成立させた将軍とする解釈。繰り返される《牛》の『身は破れ車 運命悪ければ人に売られこそする。先の見えない十五の涙』が印象的。題名『深重(じんじゅう)の橋』は人との縁(えにし)を橋に見立て、人に助けられ人生を渡ってきたの意か。労作である事は確かですが主人公《牛》に→続く

2011/10/22

アルラ

著者はあとがきの中で「29年前に読んだ本に激しい衝撃を受け、この中の一人の人物『宇野玄周』に創作意欲をかき立てられた」とある。今も実在する画賛をもとに、過酷な運命に負けず、自らの道を切り開いていく男の姿を描く。数々の史実を踏まえた上での新しい解釈からは著者渾身の気合が伝わってくる。本文中で心に残る一節がある。「人は生きる中で邂逅する人物の良否によって、その出会いが人生の大きな別れ道となっていったのを後になって気付いたりする。(中略)→続く 2010/05読了

2011/04/06

オレンジ。

上巻をしのぐ迫力に圧倒された。応仁・文明の乱の渦中の騒乱、悲哀に言葉もなく・・・少年の頃に人買いに売られた「牛」のその後と縁ある人々との悲しい別れ。このフィクションともノンフィクションともいえる「深重の橋」をこんな私があーだこーだと簡単に言うには恐れ多い気がする。澤田さんの魂をかけた渾身の作品にただただ頭が下がる。

2014/10/08

はちはな

多分、澤田ふじ子の本は始めて読んだ。応仁の乱にいたる京都を舞台に、人買いに売られた子どもたちの数奇な運命を、牛と言う少年とももと言う少女の恋愛を軸に描いている。いかに恵まれない状況でも、志を忘れない牛の行きかたに目頭が熱くなる。歳をとったせいかもしれないが、最近、こうした話には涙腺が緩みがちである。

2010/04/24

yaguma

久しぶりの沢田さんの作品でしたが・・・初期の頃の作品の方が好きです。

2010/03/29

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