信玄の軍配者
信玄の軍配者 / 感想・レビュー
藤枝梅安
装丁は今風:中身は正統派時代小説。駿府に軟禁された四郎左は、脱出し、傷を負って東に向かう。ボロボロの姿で小田原城下に入る。小太郎との再会を果たした四郎左は足利学校に戻り雌伏の時を過ごすが、意を決して甲斐に向かう。晴信との対面。原虎胤とその娘・千草との出会い。原虎胤に娘がいたことは事実のようだが、この千草は架空の人物であろう。この千草がこの小説では非常に重要な役回りである。兵法だけしか知らない四郎左に千草が風流を教える。戦いに明け暮れつつも、軟禁されている雪姫の心を開かせ、晴信の側室になることを認めさせた。
2012/05/29
ケンケン
前作以上に面白かったように思う♪四郎左(勘助)の不屈の精神、垣間見える苦悩そして人間味に、ついつい涙ぐんでしまったし、戦闘部分も多くワクワク度は高かった↑周りを取り巻く人々が、物語をより良いものにしており、最後まで夢中で読んでしまいました。次回作が非常に楽しみだ!!
2011/03/16
punyupunyu
長く不遇であった四郎左もようやく偏見を持たずに己を評価してくれる主君に巡り合えた。不遇ではあっても随所にのぞかせる優しさが好ましい。千草と心を通わせ夫婦となる場面は感動的でした。武田家で辣腕をふるう山本勘介、北条の風摩小太郎、越後で再起を図る冬の助、三者揃って物語は佳境を迎える。
2015/02/17
オカメルナ
軍配者シリーズ2作目。今作は武田信玄と山本勘助。地元が舞台の小説にはことさら力を入れて読んでしまう。山本勘助は実在したのか?地元山梨でも論争がある。最近は北杜市で勘助の墓や家系図が発見されたという話題も地元紙には出たりして・・・四朗左=勘助は富樫さんのフィクションですが、こうであってくれたら面白いなと思いつつ一気読み。魅力的な主君に出会ってこその軍配者。魅力的な主君であることを見極めることも軍配者の力量だな~次作はまたまた魅力的な上杉謙信と宇佐美冬之助。楽しみだ♪
2013/01/11
柊龍司@中四国読メの会&読メ旅&読食コミュ参加中
三国志で軍師という言葉には慣れていたが、日本では軍配者として活躍していた人達が居たということは歴史の授業では教わらなかったなぁ。軍配者としての生き様と言うよりも今回は山本勘助のラブストーリーと言っても良いかもしれない気がしています。戦国の生き様という点では良いなぁとも思うのですが、現代で想像すると、異能と言うより狂気の側面の方が強く感じたりもします。でも、文句なく面白い小説なので、時代小説が好きな人はこのシリーズ読み逃してはいけないと思いますね。
2010/12/21
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