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発光地帯

発光地帯

発光地帯

作家
川上未映子
出版社
中央公論新社
発売日
2011-01-01
ISBN
9784120041891
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発光地帯 / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

「食のエッセーでもあるのだから」など言いつつ、にゅうめんを6日も食べ続けたり、到来物のアンチョビソースのスパゲティを3日も、なんていう調子で、いつもながらのスパイラル饒舌会話体のあちらからもこちらからもキラキラと光を乱反射させる川上未映子の顔、まさに「発光地帯」。もう一つ驚くのは彼女の交友の広さと多彩さで、ある時は多和田葉子さんと銀座でご飯を食べ、篠山紀信さんとお酒を飲みに行ったら勘三郎さんとバッタリ、かと思えばアラーキーから直筆で本を贈られる。若い身空でいつの間にそんなにと、やはり美人は得だという結論。

2014/07/10

hiro

未映子さん5冊目。去年末『すべて真夜中の恋人たち』を図書館で予約し、あと少しで順番が回ってくるので、未映子ワールドに入る準備のために、DVDで『パンドラの匣』を観て(本職の女優みたいだった)、図書館でこの本を見つけたので読んだ。ウェブサイト「ヨリモ」に連載された「食のエッセイ」ということだが、実際は食の比重は低い。(昼食の9割はスパゲティというだけスパゲティが良くでてくるw)。未映子さんの独特な文章は、最初読みにくいが、慣れると詩のような文章は気持ちよく読める。続きの『魔法飛行』も図書館で予約します。

2012/05/12

どんぐり

最初は「食のエッセイでゆこうね」という目的で始まった読売新聞ウェブサイト「ヨリモ」の連載が、本書のもとになっている。このエッセイ、食というよりも、日常の出来事を詩人のフィルターを通して紡いだ言語表現が次から次に溢れ出て来て止まらない、まさに川上ワールド炸裂である。彼女はこんなことを書いている。「詩作は、瞬間、瞬間にかちっと光った言葉をつかまえて、なんの遠慮も誰への気遣いもなく白いところに焼きつける、有無をいわさずにひっつけたり、時には祈ったり、ねじ込んだりして、あるいは切手を貼るような角度で言葉を扱う作業

2014/06/07

おいしゃん

町田康のように、文章のリズムが楽しい。 食べ物エッセイという割に、こだわった食べ物が全く出てこないが、飾らない作者の日常が垣間見れる。

2021/01/05

nyanco

エッセイは作家さんの生活や頭の中を垣間見せてくれるので面白い。破天荒な作品を書く方がエッセイでは生真面目だったり…。川上さんのエッセイは実に彼女らしい。「夏の入り口、模様の出口」や「世界クッキー」では、甥御さんの話などが多かったせいか川上さんって意外と普通の方かも…なんて感じたのですが本作は日常の間に川上未映子の頭の中が垣間見えて非常に川上未映子っぽいエッセイ。食べ物のエッセイに…という当初の地図からずれるたびに修正しようとする生真面目さもちょっと意外で、でもまた道を外れていく様が川上さんらしい。続→

2011/02/17

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