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チャコズガーデン

チャコズガーデン

チャコズガーデン

作家
明野照葉
出版社
中央公論新社
発売日
2011-03-01
ISBN
9784120042140
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チャコズガーデン / 感想・レビュー

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nyanco

雰囲気のある佇まいで、そこに住む人もさぞや…と思われていたチャコズガーデン。マンションに引き起こったトラブル自体もリアリティがあって、展開が興味深かったし、幸せに見えていた住人たちの各々の悩みも無理がなく、そうか…と思わせる部分が物語に深みを与えていた。そして、ペントハウスに住むレディの存在、プロローグから始まる謎の女性の存在が、物語の大きな軸になっている。 構成も本当に見事で、無駄がない。ラストのまとめ方も本当に素敵で、久々の大ホームランです。続→

2011/04/24

ぶんこ

ホラーだったら嫌だなと思いながら読み進むと、温かいお話でした。戦前から70年以上続く友情から建ったマンション。 そこに住む人達、そして主人公の渚。 離婚する時に貰ったマンションで、心の痛手から前に進めなかった半年ほどの間に、不審者、不審音、積立金の持ち逃げ等々、問題続出となったマンションで、不本意ながらご近所付き合いを重ねるうちに、英子さん、ケイト君親子と親しくなっていきます。 ケイト君から幸せのキッカケを貰えたのかな? 一歩を踏み出した渚さんにホッとしました。

2014/05/20

れいぽ

吉祥寺にある瀟洒な分譲マンション。住んでみたいものです(笑)明野さんだからホーンテッドマンションか??とサイコホラーを想像していたんですが、読み終わってみると「いい話だったわ~」とにっこりでした。隣は何をする人ぞの都会だから、些細な綻びが大きな裂け目となってしまう。そこから染み出てくるのは不審、不和、困惑…。このままじゃいけないと住人同士が協力し裂け目を修復したときに信頼や親近感が生まれる。共同体の持つ自然治癒力は偉大だ。

2012/03/09

まうす

ラストに向けての話の流れが、暖かい気持ちになれてとてもよかったです。集合住宅に住んでいるので、すごくリアリティがありました。特に渚の気持ちがよくわかります。ピンクの金魚とか色とりどりの花束、などなど、映像化したらきれいだろうなぁ。でも、チャコズガーデンの雰囲気は表せないかな。

2011/05/25

itica

プロローグが、どうエピローグに繋がってゆくのかが興味あるところ。「チャコズガーデン」という一つの集合住宅が社会の縮図のように、各人の問題、考え方などを浮き彫りにする。読み終えて思うのは、好むと好まざるとに係わらず、人はひとりで生きるものではない、人と繋がってこそ生きるということなんだ、ってこと。そして「禍福の法則」が最も印象に残った。

2011/05/08

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