子どもの難問
子どもの難問 / 感想・レビュー
けんとまん1007
子どもの難問をお題にした哲学書。平易な言葉で綴られているが、内容は奥深いものがある。折に触れて、読み返してみると、さらに拡がりがでると思う。日頃、何気なく考えていることを、改めてじっくりと考える時間の意味合いは大きいものがある。ここに登場されている先生方の本を読みたくなってきた。
2018/11/10
WATA
日本の哲学者に小学生レベルの疑問をぶつけ、小学生に分かるように答えてもらった本。私が一番気に入ったのは「えらい人とえらくない人がいるの?」という疑問。この疑問に鷲田さんはいないと答え、野家さんはいると答えるのだが、どちらの説明も筋が通っているため、両方正しいんじゃないかと思えた。哲学は相反する考え方が共存できる懐の深い学問なんだなぁと感じた1冊。
2014/02/11
金城 雅大(きんじょう まさひろ)
自我が芽生え始める年齢にこの本を読めば、人生において大切なことを考えるきっかけになるかもしれないだろうな、というのが素直な感想。 また、この本を読むと、「正解のない、答えがいくつもあるような問いこそが重要な問いである」と帰納的に言えそうな気がする。 ちなみに個人的には、この現代哲学の粋を集めた本書よりも内田樹の論の方が好みでした(笑)
2020/08/19
Gummo
進学塾・四谷大塚発行の月刊誌連載をまとめたもの。「ぼくはいつ大人になるの?」など22の質問に、それぞれ二人の哲学者先生が回答を寄せている。納得できる回答もあればできない回答もあり(こちらの理解力の問題かもしれないけど)。やっぱり哲学ってややこしい。けれどたまにはこうして考えることも大事かな。「一人前の子ども(=人生全体を遊びと見切る態度を身につけた人)」や「人生は、未来に背中を向けて、後ずさりしていくことと似ている」等、心に残ったフレーズもあったし、哲学者の見分け方が面白かった。★★★☆☆
2014/01/14
あきあかね
「勉強しなくちゃいけないの?」「人にやさしくするって、どうすること?」「ぼくはいつ大人になるの?」「幸せって、なんだろう?」 二十ばかりの素朴で、かつ本質的な問いかけに対し、第一線で活躍する様々な哲学者たちが、子どもに語りかけるように答える。言葉遣いは易しいけれど、真摯で誠実な回答の水準は高く、どれも「核心を素手でつかんで取り出す」ものになっている。 この本を読んでいて、『男はつらいよ』の映画を思い出した。甥っ子の満男が勉強する意味や人生の意味を、偏屈な大学教授が男女の愛の問題を、寅さんに尋ねる。⇒
2019/06/12
感想・レビューをもっと見る