Red
Red / 感想・レビュー
遥かなる想い
第21回島清恋愛文学賞。 島本理生が描く官能の物語である。 妻 母として 生きる塔子が かつての恋人鞍田と 再会し、愛欲に溺れていく様を 遠慮なく 描く。 一線を超えた女性の激しさを 著者は 剥き出しに描写するが 本当に凄まじい… 最後は 女性の強さだけが 心に残る、そんな作品だった。
2017/10/31
Yunemo
このエピローグは何を意味するんでしょう。何だか理解できぬまま読了でした。理解するほうが無理なんでしょうが。男と女、女と女、ちょっと難しい。不道徳な行為は女同士の信頼を壊しはしない、それよりタブーなのは隠し事、そうなんですね。母親として、妻として、社会人として、そして女として何重構造にもなって役割を負っている。女の価値観に圧倒されっぱなし。この目線を男は持っていない。それにしても、塔子が一般的な女なのか、異質な女なのか、男としてはよく解りません。でもあまりに、夫がだらしがなくて(もしかしたら自身かも)!
2014/12/01
takaC
こんな小説を書く島本理生はいったいどんな人生経験を積んできたのだろう。象徴的なタイトルの真意はよくわからず。
2017/10/12
おしゃべりメガネ
ここ最近、ハマりだして集中砲火?で読み進めている島本さん作品ですが、本作は今までのイメージを大きく覆す内容でした。やはりどうしても『リトル〜』に代表されるようなガーリーな雰囲気をイメージしてしまいますが、本作はズバリ、【セックスレス】と【不倫】という、なかなかかなりタブーなテーマに真っ向勝負で挑んでいます。おそらく作家さん自身もキャリアを重ね、こういう作風が違和感なくフィットするタイミングだからこそ、満を持して書き上げたのかなと。これまでの枠にハマった感じとは違う'自由'な感じが伝わる転換期な作品かなと。
2016/09/10
きさらぎ
厳しい感想が多いなか書くのが憚られるのですが、塔子の気持ちすごくよくわかります。妻よりも親の意見や世間体を気にし、子作りでさえ親に言われてするような夫は、妻が結婚生活に何の不満も持っていないと心底思っています。一番近くにいて一番何もわかっていない夫より、家族でさえ気づかないことに気付いてくれる人を好きになってはダメですか。甘えん坊の夫より、風邪をひいたといえばフルーツを持ってお見舞いにきてくれる優しさを持っているのに自分が病気を再発して入院することになっても黙っているような男性に惹かれる気持ちわかります。
2016/12/18
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