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五十坂家の百年

五十坂家の百年

五十坂家の百年

作家
斉木香津
出版社
中央公論新社
発売日
2015-04-24
ISBN
9784120047176
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五十坂家の百年 / 感想・レビュー

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黒瀬

ある朝、双子の老姉妹が手に手をとり崖から飛んだ。葬儀に集まった親族へ明かされた長い五十坂家の歴史により、正義と大切なモノのためなら人は鬼になれる事をまざまざと見せつけられました。 何が正義で悪かなど分からない。双子の行いが間違いだったのかと聞かれると素直に頷けない。何故ならあの双子によって救われた人が少なからず存在し、平和な生活を享受出来ているからだ。 全ては璃理子から始まった物語。終わらせようとしたのはやはり璃理子。由羽はまるで数十年の時を経て復讐を為さんとする璃理子に取り憑かれていたかのようだった。

2020/04/08

いつでも母さん

『凍花』の時にも思ったが、『日本一の女』を書いた作家と同じ作家か?と今回も思った。しかし、【人喰い】は無いだろうさ・・一番怖いのは璃理子?弥生?それとも蘭子・蝶子この双子か?【それ】は慣れるものなのかい?双子が続く事って、そんなに有るのかな?それも含めての【血脈】なのか?読み始めは誰が誰なんだかだったが、進むに連れ面白く一気に読了。文中で双葉が「パンドラの箱って、開けないほうがよかったのかなぁ・・云々」のくだりにはドキッとさせられた。不幸になっても真実を知りたいか?って問われてる。私はどっちだ?

2015/07/05

nyanco

大正から平成まで旧家の50年を描いたイヤミス、横溝っぽい雰囲気を狙ってはいますがまた違うものですね。新聞広告で見た双子の装丁が気になって予約をしたのですが、蝶子と蘭子、よく見ると奥目の双子、かなり怖いです。双子の老姉妹の飛び降り自殺、一族が集まった葬儀の夜、魔女探しが始まる。過去を手繰っていく物語、少女のまま時を止めようとした瑠璃子、そして彼女の姪の蝶子と蘭子、そして蝶子と蘭子の母…と、各々の章、ぐいぐいと読まされます。読み始めたら惹きつけられ一気読みでした。続→

2015/09/10

まちゃ

読メのレビューとタイトルが気になって手に取りました。初読の作家さんです。五十坂(いさか)家の四世代に渡る秘密を巡るミステリー。面白かったです。五十坂家の各世代の人々の語りで物語が展開していくスタイルが新鮮でした。/他人に寄生して生きる璃理子、璃理子と出会ったことで人生が変わってしまった弥生。6歳の時に大人にならざるを得なかった蘭子と蝶子。五十坂家の抱えた罪が明らかになり、負の連鎖が断ち切られたことに安堵しました。

2015/08/09

それいゆ

理屈抜きで面白い作品です。四体の人骨は誰なのか?徐々にその謎が明らかになりますが、そう簡単には話が展開しません。最後になってやっと全容が見えてきます。古くささいっぱいのタイトルで、何か明智小五郎や金田一耕助が登場しそうな雰囲気でした。でも私には、双子の老姉妹が崖から飛び降りるという構想がどうしても受け入れられません。

2015/05/21

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