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嫌老社会を超えて

嫌老社会を超えて

嫌老社会を超えて

作家
五木寛之
出版社
中央公論新社
発売日
2015-09-19
ISBN
9784120047596
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嫌老社会を超えて / 感想・レビュー

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それいゆ

藤田孝典さんの「下流老人」とセットで読むことをお勧めします。100ページを少し超えるだけの内容は、エキスだけを注入されているような感じで短すぎます。冒頭で五木さん自らが「即興のライヴと思って読んでいただければ」と書かれていますが、まさにそのとおりです。

2015/10/19

starbro

五木寛之は新刊(小説、エッセイ等問わず)をコンスタントに読んでいる作家です。今後、大きな社会問題でなるであろう「嫌老」を著者ならではの考え方で前向きな提案(賢老)を交え、わかりやすく分析しています。本編も良かったですが、著者と古市憲寿氏の対談『戦後70年、日本は「嫌老社会」と「戦争」に向かうのか』が興味深かったです。個人的に一番手っ取り早く効果的と考えている政策は、①70歳定年制の義務化と②安楽死の合法化です。実行力のある?現政権には是非検討して欲しいと思います。

2015/10/24

おさむ

「世代間闘争ではなく、もはや階級闘争である」と五木さんは語る。人口も多く、社会保障の給付も豊かな高齢者層が、若年者層から忌み嫌われる社会がやって来る、というラディカルな主張だ。ありがちな指摘だが、若者ではなく齢80を超す老作家が語る点がユニーク。下山の勧めや、高齢者にカネを使わせる産業意識の転換などの処方箋も考案する。直言派で知られる古市君ですら驚く程の直接的な物言い(笑)は極めてわかりやすくはあるのだが、「他力本願ブーム」を作った時のように五木さんのキャッチーなフレーズによる受け狙いに読めなくもない。

2020/08/08

みんと

嫌老社会を変えるには道徳的なことでは無理だとの意見に納得。 今後の課題としては大変興味が有り、実際、多くの若者側からの本当のところの感情がどうであるのかも気になる。 人生を登山に例えると、折り返し地点を超え、下山を人生のクライマックスとし楽しみたいところだ。 多くの老人の切なる願いに違いない。 嫌老を賢老に変えてゆくために何が必要なのか一人一人がしっかり考える必要がある。 最後の著者と古市憲寿氏の対談が興味深かった。

2015/09/30

kanaoka 57

老いは、欲望を弱め、頑固になり、安定への執着を生み出す。時代によっては、それは社会の安定化や智慧の連なりとなり、社会の利益となりえる。 しかし、現代日本の置かれた状況では、物欲と不安を煽る社会の刺激の強さ、そして、戦後社会が生んだ低俗化・浅薄なイデオロギー、死生観の無さが相まり、老人の強欲と傲慢さが増している。また、少子高齢化、年金・医療等の制度格差という物理的な問題も重大である。 老人が現代社会において、害悪を与える存在なのは明らかであり、嫌老の声が高まるのは必至だろう。

2019/03/28

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