KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

闇医者おゑん秘録帖 - 花冷えて

闇医者おゑん秘録帖 - 花冷えて

闇医者おゑん秘録帖 - 花冷えて

作家
あさのあつこ
出版社
中央公論新社
発売日
2016-01-22
ISBN
9784120048159
amazonで購入する

闇医者おゑん秘録帖 - 花冷えて / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

あすなろ

業を描いた闇医者おゑん続編。そうした表現に感想はなった。待ち望んだ続編。おゑんの世界はよりおゑんの独白を受けて拡がりを見せている。業、即ち、悔い・未練・心配・慚愧・憤怒・怨嗟…。人は死際まで様々なものを引き摺って行く。捨てられず、忘れも出来ず命ある限り身に括りつけて歩く。そんな文章がある。正しくその通りの感想で、重く響き亘る言葉達が脳裏を駆け巡る作品であった。また続編に出逢いたい。もっと評価受けても良いシリーズではないか?ある種のタブー描いてはいるが…

2016/04/20

いつでも母さん

おゑんの言葉を通して子を身籠った女の強さ・子を持てない女の掴み所のない怖さ・幼いとは云え女の持つ業の深さを言わせている。見事だ・・『竹が鳴く』ではおゑんがお江代に飲み込まれるのかとぞくっとした。お江代に何を観たのだろう。おゑんの中に眠っている否、押し殺している鬼か菩薩か。引き込まれて一気読みだった。お春がおゑんの元で身に付けていく空気が良い。末音の後継者かおゑんの守り人なのか先が楽しみだ。そして、おゑん自身が恋に身を窶した時おゑんはどうするのか・・なんて勝手に想像した次第。間をおかずに続編が読みたい。

2016/03/18

あすなろ

久しぶりに闇医者おえんシリーズを読む為に思い起こし再読を。なかなか強烈で好きなシリーズだったので記憶は概ね大丈夫でしたよ。ところで中央公論新社様、こちらの2巻だけが今はハードの取扱いがなく、文庫本だけの対応なのですね。シリーズ刊行順追うのに一瞬よく分からなくなってしまいました。

2024/09/08

ゆみねこ

竹が鳴く・花冷えての2編。竹が鳴く、大店の婿養子である主に手篭めにされたお竹と女主人お江代の話。花冷えて、母に愛されなかった娘の悲しみと、娘を失った母の切なさ。女の業は重くて切ない。あさのさんの時代物、好きです。続編を楽しみに待ちたい1冊。

2016/06/02

itica

「この世に人ほど面白いものはない」おゑんの借家の大家である茂三郎は言う。自分の予想を超えた考えや行動は、意表を突いて確かに退屈しないかもしれない。しかし妬みや憎しみと言った負の感情も人の持つ特性だ。時にはそれが不幸を生む。血の匂いで不穏を嗅ぎ取ったり、病死に不信を持つおゑんはまるで探偵のようだったが、犯人は分かっても気の晴れない結末だったな。

2023/05/18

感想・レビューをもっと見る