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犬の報酬

犬の報酬

犬の報酬

作家
堂場瞬一
出版社
中央公論新社
発売日
2017-03-17
ISBN
9784120049668
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犬の報酬 / 感想・レビュー

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W-G

著者の作品は初だが面白かった。割と平坦な感じで物語が進行するが、筆力というのだろうか、どっしりとしていてのめり込ませてくれる。主人公の一人である伊佐美に"スーパー総務"と言われるほどの見せ場がなかったのは気になった。社内の人間と社外の人間の感性のズレが、あからさま過ぎない程度に納得出来る描き方になっており、そこは良かった点。もう少しだけ告発者のその後と内面や、経営陣サイドのあがきを盛り込んで欲しかった気もするが、総じて高い満足感。堂場瞬一の代表作がどれになるかは知らないが、まだまだ傑作がありそうで楽しみ。

2017/03/19

starbro

堂場瞬一は、新作中心に読んでいる作家です。旬の自動運転をテーマにした企業ミステリ、400P強一気読みしました。もう少し展開が早くメリハリがあったら、もっと良かったと思います。自動運転にしても100%事故が発生しないことはないと思いますが、どの位の事故発生率なら許されるのでしょうか?因みに一番事故発生率の低い県は、島根県で0.308%です。http://area-info.jpn.org/TrafPerPop.html

2017/04/22

雪風のねこ@(=´ω`=)

マスコミ・車・警察とくれば64/横山秀夫著、ガラパゴス/相場英雄著を思い出す。性なのか人死にが出る喫緊の事態になるまで、ヌルい応酬が続きちょっと煩わしかった。この辺りが腕の見せ所なのかしらん。一線を越えてはならないギリギリの所を突いていかねばならないのは判る。Xについては途中で叙述トリックだなと気付いた。もう一人の方を知的に描いていれば判り難かったと思う。大宮の動機や教授がもうちょっと絡んでくるかと思ったけれど、後半の勢いは中々。(続く

2017/10/02

いつでも母さん

自動車メーカーで自動運転試験中の事故が起きた!会社総務部の正義とは?内部告発者からのリークで記事にした新聞記者の正義は?告発者・Xを探し出す作業からその裏にある大きな黒い蠢きを知ることになった二人の男・・嗚呼、タイトルがなんだかなぁなんて呟いた自分が情けない。自動車メーカ-のみならず、全ての会社の在り方と、新聞等報道の在り方を問うなかなかに読み応えのある作品でした。自動車開発の事等分からない私ですが面白かったです。途中からグイグイ進みました。しかしXがあの人だったとは・・

2017/04/01

ケンイチミズバ

命令されたらなんでもやってしまう社畜だな。心配する奥さんに胸を張って自分の仕事を説明できない。過去の教訓もない企業。そして今回の事故も広報しないが、それでも情報は漏れた。形ばかりの会見後、事故原因の究明より内部告発者を探し出すことに邁進してしまう体質がう~んだ。会社は一般道徳よりも企業の存続を優先して考えるものだから。我が社にも一応コンプライアンス部門はあるが、あるというだけ。告発など後のサラリーマン人生を考えると不利益しかない。正義や勇気はサンデル教授が教室で論じるだけか。みんな染まってしまうんだな。

2018/01/04

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