青空と逃げる (単行本)
青空と逃げる (単行本) / 感想・レビュー
starbro
辻村深月は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。母息子の逃避行ロードノベル、家族の物語でした。逃げて行く場所も好く、情景が浮かんできます。最後はハッピーエンドで良かった。砂蒸し風呂は、楽しく身体にも良いので、未体験の方は是非お試し下さい。今年のBEST20候補です。
2018/05/02
ウッディ
舞台俳優である夫のスキャンダルで東京に居られなくなった早苗は小5の息子“力”と共に四万十、家島、別府そして仙台へと逃げ続ける。逃避行は暗い夜のイメージだか、この親子の行く先にはいつも青空が待っている。人懐っこく思いやりのある力と謙虚で誠実な早苗だからこそ、地元に受け入れられ、人の繋がりを持てたからなんだと思う。この2人がこんなに逃げる必要があるのかは別として、本当に辛い時はこんな風に逃げてもいい、その先に青空が待っているから‥という著者のメッセージのような気がしました。面白かったです。
2018/12/17
うっちー
綺麗すぎました
2018/04/06
風眠
小学三年生の夏休み、私はおばあちゃん家で初めて一人お泊まりをした。父と母はホームシックを心配していたけれど、私は内心で「やったー!」と嬉しくてしかたがなかった。「大嫌いな野菜を食べなくても怒られない」なんて事も思っていた。おばあちゃん家にお泊まりしている間、ひとつ年上の女の子と友達になった。毎日ふたりでプールに行き、帰り道はわざとのろのろ歩いて話しながら帰ったりした。だけど私、あの子とちゃんとお別れをしなかった。この物語を読み終えた後、私はあの子を思い出した。夏休みだけの友達。今はどうしているかな、って。
2018/05/03
ゆのん
ちょっとした事が大事になって気がついた時には自分で収拾出来なくなっている。力の家族を襲った悲劇もそれに似ている。東京から母と2人で逃げる力。母親の思い、子供の思い、妻の思いが綴られているが母親としての思いは自身にも迫るものがあった。大人といえ、親といえども最善の道と選択した事が失敗する事がある。それを子供に理解しろとは言えない。力と早苗のように共に成長するしかないのだろう。薬を探すシーンでは涙が止まらない。所々胸が痛むが素敵な物語だった。綺麗な青空の下、堂々と生きていく3人家族が見えるようだ。
2018/04/15
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