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冷たい檻 (単行本)

冷たい檻 (単行本)

冷たい檻 (単行本)

作家
伊岡瞬
出版社
中央公論新社
発売日
2018-08-17
ISBN
9784120051081
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ジャンル

冷たい檻 (単行本) / 感想・レビュー

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いつでも母さん

もしかしたら、この国のどこかでひっそりとこんな施設が出来ているのかもしれません。上手く運用できれば、それは素晴らしいのかもしれません。でも、絵に描いた餅かもしれません。そんなことが上手く回るような国にはどうしても思えないからです。期待の伊岡さんの新作です。今、この国の抱えている問題が浮き彫りにされてました。どうぞ、読んでみてください。ずっしりとした重さの中に真実がありました。ラストは胸が熱くなります。お薦めです。

2018/09/14

🐾Yoko Omoto🐾

何の変哲もない田舎村に厚労省の肝入りで建設された複合型福祉施設。要支援の児童から老人までを収容し、今後の医療へのモデルケースを目指すという一見崇高な理念を掲げ持つ。その村で交番警官の失踪、施設の老人の転落死が相次いで起こり、ある筋から調査官の樋口が投入される。利権絡みの黒い駆け引きが跋扈する構図から、これは現実かと眉間に深く皺が寄るような薄ら寒い真相まで、飽きさせない展開に頁を捲る手が止まらなかった。登場人物のキャラ立ちも良く、主人公の樋口の人物像は特に魅力的。想定内のラストも見せ方が素晴らしかった。

2018/11/24

nobby

何だろう…個人的な嗜好からあくまで傍観者に留まった感じ…介護施設・児童養護施設・更生施設を一手に展開する複合型ケアセンターでの闇となれば、職業柄まさに前のめり状態(笑)膨大に散りばめられた事柄は興味深く、気付けば500頁弱を一気読み。ただ、全部が見事に結び付いても「ふーん…」程度。後半にかけて徐々に明らかになる疑念の正体に強く憤り感じるものの、政治や国家などに行き着いてしまうと、現実に重なる滑稽さに思わず嘲笑するばかり…それに至る悪人たる心情や狂喜への過程など求めてしまう自分は、わがまま放題な欲張りかな…

2020/05/17

うどん

厚い本でしたが物語に没頭してあっという間に読み終わっていました。面白かったです。

2018/10/08

タイ子

読み応えありました。登場人物も多いけど、いろんな事件や事故が絡み合い、それが全て繋がっていくときのやるせなさ、もどかしさ、腹立たしさ、いろんな感情が押し寄せてきて最後に救われた思いです。17年前に息子が攫われた元刑事が現在はある情報機関にいて、ある地方の巡査行方不明調査にやってきた。そこの駐在所の巡査と村を巡っていくうち不穏な空気が漂っていることを知る。施設と呼ばれる建物の中で何が行われ、子供たちの使命は?そこに政、財、官が絡む欲と得が蠢いていた。最後まで飽きることなく読める面白さ。

2018/10/05

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