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神を統べる者-上宮聖徳法王誕生篇 (単行本)

神を統べる者-上宮聖徳法王誕生篇 (単行本)

神を統べる者-上宮聖徳法王誕生篇 (単行本)

作家
荒山徹
出版社
中央公論新社
発売日
2019-04-19
ISBN
9784120051852
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神を統べる者-上宮聖徳法王誕生篇 (単行本) / 感想・レビュー

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信兵衛

御子、柚蔓、虎杖と一緒に、読み手もまた遥かな旅を今終えた気がします。 もっとも歴史に残された功績は、これから後のことなのですが。

2019/05/26

はじめさん

3部作のフィニッシュ。悟った皇子を狙う過激派仏教原理主義教団との決着から、日ノ本への凱旋。尊仏、排仏の垣根を越えて皇子を助けてくれた蘇我と物部、2つの一族が再び己の主義主張をかけて火花を散らす。皇子は漢土での変容した仏教を例に、仏教を日本風にアレンジしての導入を提唱するが、物部は納得しない。そして幼い頃から皇子にのみ視認できたモノたちが再び闇から呼びかける。おぉぉぉい。/ 護衛としてインドまで旅した、蘇我と物部の男女剣士。山風のごだる剣鬼喇嘛仏ちうか修羅、両面宿儺モードにこれぞ伝奇小説とおおいに楽しむ。

2019/06/25

サケ太

凄まじい物語。中華、インドを股にかけ、遂に倭国に舞台が戻ってくる。仏教の急進的一派、トロイロキャーム教団の脅威。ブッダとなった厩戸皇子が便利な電池扱いとは。似たような展開を繰り返しながらも飽きさせない工夫がある。ただ繰り返すだけではない。ブッダというものの、本質。厩戸皇子の思惑。物部守屋、蘇我馬子という人物たちの描写が非常に面白い。壮大にして、完璧な伝奇小説。終わるのが凄い寂しい、が厩戸皇子の戦いは終わらない。今後は作中の中で提示されているが、続きも読みたい。

2019/04/25

もえたく

シリーズ全3巻の完結巻。前半の舞台はインドで、今度は厩戸御子が巨大なガネーシャを操って大暴れ、後半は倭国に戻り、いよいよ仏教導入について語られるが、その後も荒山節が炸裂。知識不足で面白さが分からない部分もありましたが、勢いで読まされました。

2019/07/29

パトラッシュ

法隆寺や四天王寺の関係者がこの本を読めば、作者に殺意を抱くのは間違いない。厩戸皇子(聖徳太子)が天皇に危険人物視されて殺されかけたり、遠くインドで男娼となって数千人の男女と交わった果てに悟りを開いてブッダになったり、仏教の日本導入を「方便だ」と断言するのだから。ここまで常識や先入観をぶち壊された小説は久しぶりだが、それだけに圧倒的な面白さとドラマチックな展開だ。全3巻、1000ページを超える大作だが、まるで長いとは思わなかった。作者は間違いなく、山田風太郎や角田喜久雄の伝奇小説の正統な後継者だろう。

2019/05/22

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