闇医者おゑん秘録帖-残陽の廓 (単行本)
闇医者おゑん秘録帖-残陽の廓 (単行本) / 感想・レビュー
いつでも母さん
ふぅ。あさのさんはやっぱり巧いなぁ。そんな読後感。未知の病への震恐はつい先日まで私達が感じたこと。男たちの怨みを晴らすと言う言葉は、何処かですり替えた都合のいい言い訳だ。おゑんがそこを衝く顛末がスカッとするこのシリーズが大好きだ。𠮷原で起きた変死事件の裏には醜い男たちの闇があって、いつもに増しておゑんの活躍が光る第3弾だった。遊女に惚れられるおゑんも好い。次も楽しみにしたい。
2023/04/11
あすなろ
やっちまったね。舌は身を斬る刀というけれど。現全て受け止め、そろりと一歩踏み出す。悔いは杭だ。ハードボイルド感が増した感ある闇医者シリーズ三巻。おえん先生は更に凄み増し、艶っぽくも魅せる。これが格別に格好良く、読者にある種の爽快感を沸かせる。この三巻が描かれる迄、執筆の間隔が空いている感あったが、四巻目は比較的間隔早く描かれている様だ。引き続き四巻目を手にし、おえん先生の世界に浸る事としたい。また、この三巻が前巻迄とへ異なり、長編である事の嬉しさ。
2024/09/14
とし
闇医者おゑん秘録帖(残陽の廓) おゑんさん、自身も葛藤を抱えているが凜として清々しく自身を貫く姿は美しいですね。
2023/07/03
初美マリン
さすがに一味違うスーパーヒロイン。敵にまわしたくないと一癖もある男たちに言わせる闇医者。筋を通すというのはまっすぐというだけではないという言葉に生き方が見える。
2024/08/14
タイ子
遊女がおゑんさんに惚れた。吉原のトップに君臨する花魁に心から惚れられたおゑんさん。それはさておき今回の闇医者おゑんが立ち向かうのは得体の知れない病で急死した吉原の遊女たちの謎を解く話。倒れてから時を置かずして死亡する姿が不思議なことばかり。妓楼の惣名主の意を受けて用心棒・甲三郎とともに調べ始める。その甲三郎にも誰にも言われぬ過去があり、それが後々悲劇となって襲い掛かるのが何とも切なすぎる。遊女たちの死因と甲三郎の過去が並行していくさまがあさのワールドの面白さ。恨みが情念に変わる時人は鬼になる。
2024/02/11
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