数学の世界: それは現代人に何を意味するか (中公新書 317)
数学の世界: それは現代人に何を意味するか (中公新書 317) / 感想・レビュー
ズラ
本書は、数学者と経済学者が、数学の様々な面をテーマとして採り上げた対談をまとめたものである。数学的考え方を獲得するための第一章、数学の歴史を俯瞰する第二章、数学を楽しむことを考える第三章の三章構成になっている。衒学的議論に終始している感じも否めないが、そういう議論もたまに読む分には面白い。
2009/12/27
くろちぇっと
3月の間ちょこちょこ読んでいた。面白い、面白い!数学教育についての部分は特に「へぇ、そんな見方があったのか!」と思うことが多々。数学史の部分は、もう少し具体的な話もしゃべってほしかったけど、そこはまぁ他の本を読んでみようと思う。なるほどなぁと印象に残っているのはcreativeとcriticalの比較とか。ときどき、読者(私)がおいてけぼりになるところがあるけれど、そこはいつかもう少し数学の理解が深まった時に再読しよう。図書館で借りて読んだけど、そういう意味で手元においておきたいなぁ。
2013/04/01
jima_1965
数学者と経済学者による数学世界をテーマにした対談。見たての違いが面白かったのと、ヤッパリ対談は編集した人の腕が極端に現れるものだが、この頃の中公新書の一連の科学ものもそうだけれど、科学雑誌「自然」を刊行していたレベルの高さが伺い知れる。
AKa
図書館で。あの森氏と経済学者の竹内氏の対談。当然数学が中心なのだが、歴史や哲学、東洋思想にも少々触れている。引き出しの豊富さに驚く。学校教育に不満タラタラで、世間における数学のイメージにも苦言を呈している(が、今も変わっていないのが何とも・・・・・・)。大変楽しかったが、第1部はアホな頭にはさすがに厳しかった。しかし、あとがきで授業内容を聞き流してたように読んでくれたであろう、と言う身も蓋もない弁に苦笑いすると同時にほっとしました。是非手元に、と思うのだが、復刊は厳しい(言葉狩りで)?
2011/10/01
ありうす
数学の意味が分かる本、と聞いて読んでみたが、想像していたのと少し違った。自分は数学は「ブラックボックスの集まり」と認識していて、その手持ちのブラックボックスを組み合わせて新しいブラックボックスを作るのが数学者の仕事と思っていた。論理学の言葉で言えば統辞論であるが、本書では意味論について語り合っていた。数学の意味(具体的な話)を書いたのであって、数学の意義(全体の中の位置づけ)がテーマではなかった。しかし中学数学までは理解しやすくなるかもしれないが、高校数学は、この本を読んでもピンと来るようにはならない。
2016/04/23
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