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死刑囚の記録 (中公新書 565)

死刑囚の記録 (中公新書 565)

死刑囚の記録 (中公新書 565)

作家
加賀乙彦
出版社
中央公論新社
発売日
1980-01-23
ISBN
9784121005656
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死刑囚の記録 (中公新書 565) / 感想・レビュー

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びす男

監獄医として接した死刑囚たちの横顔を、つぶさに分析。多くがノイローゼにかかっているが、一人ひとりに特徴がある。面白い読み物であり、貴重な資料でもある■生い立ちから事件、公判の経緯まで調べ尽くされているのを見て思わずうなる。すぐれた人間観察には、直感や洞察だけでなくデータを集める手間を惜しまないことも大切なのだと改めて実感した■死刑囚は、明日殺されるかもしれない未来に向かって、過剰に凝縮された時間を生かされている……。それだけ重い罪を犯したんだと思う反面、冤罪の可能性にも目が向き、思考は立ち止まってしまう。

2019/12/29

GAKU

東京拘置所の精神科医官であった著者が、多くの死刑囚と面接し彼らの心理状態を考察し、記録した1冊。実際に著者が一人一人と向き合い、多くの死刑囚と何度も面接、手紙のやり取りを通して、書かれているので、非常に貴重な記録と言えると思う。”死刑”、”死刑制度”に関する本は今まで何冊も読んできたが、死刑囚自身の心理状態を書いた本はほぼ初めてだったので、とても興味深く読むことが出来た。かなり以前に発行された本ではあるが、長年にわたり読みつがれているのが良く理解出来る。⇒

2021/04/19

かるかん

死刑囚、終身刑囚、被告にはそれぞれ注意しなければ気づかないような挙動があるようだ。

2015/12/10

hit4papa

東京拘置所の精神科医官として勤務した著者が、多くの死刑囚と接見し彼らの拘禁心理を研究として著したものです。いつ刑の執行されるか分からない状況下にあって、死刑囚の精神的な変化を示していく様が、事例をもとにパターン化しながら語られます。1950年代が中心ですが、帝銀事件、三鷹事件の死刑囚とのやり取りも記録されていて資料として興味深く読むことができます。死刑が確定して以降の受刑者のその後を知り、人道的な観点から様々な意見を喚起する貴重な一冊です。どこか物語的なのは著者が作家としての著作活動があるからでしょうか。

2017/07/17

James Hayashi

80年初版。東京拘置所の精神科医として死刑囚と向き合う。冤罪者もいると思われるので一概には言えないが、自分が犯した罪により法によって裁かれる自分自身の生命。彼らの多くが精神不安定でノイローゼにあるというが、それが事件以前からあるのか判決後に出たものかわからない。多くは残された生に未練がある様だ。100名以上の死刑囚との面談をされているが、分析するには該当数が少ないと思われる。その為調査結果も強い主張が感じられない。ある程度想定内の心情しか書かれていない。思ったのは、50年程前の 続く→

2018/05/09

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