戦後写真史ノート: 写真は何を表現してきたか (中公新書 1112)
戦後写真史ノート: 写真は何を表現してきたか (中公新書 1112) / 感想・レビュー
misui
戦後日本の写真家がどのように世界と切り結びそれを写真に定着していったかがコンパクトにまとめられている。著者が断っているようにこれは「ノート」なので全てが網羅されているわけではないのだろうが、思想や生理が技法やモチーフとしてどう現れるかを眺めるのは勉強になるし、単純に著名な写真家の名前を拾えるのも自分のような門外漢には嬉しい(須田一政が気になります)。今度は写真集を手に取ってみよう。
2017/02/17
コウヘイ
網羅性はないが大枠を掴むのにいい本。読んで感じたのは、東松照明と中平卓馬の存在の大きさ。特に中平のスタンスは現代写真の一つの源流であるように感じた。末尾のリアリティの根拠なき世界における写真家の立ち位置については、この本が執筆された当時よりリアリティを失った現代にも通ずる課題だろう。
2024/04/15
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