銀幕の東京: 映画でよみがえる昭和 (中公新書 1477)
銀幕の東京: 映画でよみがえる昭和 (中公新書 1477) / 感想・レビュー
かふ
「映画」ではなくて「銀幕」なのがミソ。50年代中心の銀幕と呼ばれた頃の映画。小津や成瀬の失われつつある東京。小津や成瀬が銀座や有楽町を撮っていたのが、松竹ヌーヴェルヴァーグの大島渚や篠田正浩になると新宿に移るとあった。60年代の映画はそんな感じか。70年になると地方の映画が目立ってくる。山田洋次の寅さんの旅がはじまるのが70年。これはこの本とは関係なかった。永井荷風『断腸亭日乗』も引用されていて、失われた東京を探るガイドブックとして面白い。日本映画が観たくなる。
2014/12/17
midnightbluesky
シネマヴェーラで左ききの狙撃者 東京湾を見たので その復習を兼ねて読み直した。
2019/01/27
midnightbluesky
某大型古書店で購入。
2013/02/10
Sherlock Holmis
主に終戦から高度成長期までの、江戸の最期の残り香漂う東京の姿をフィルム越しにたどる試み。ほとんど観たことのない映画ながら、圧倒的破壊を堪え忍んで働き、遊び、好き合う市井の人々のエネルギーが伝わってくる。早く一本観て、その場所を訪れたい。
2017/11/19
Sherlock Holmis
この本も初版から20年以上が経ち、「今も健在」と紹介されている風景もその多くが姿を消してしまったに違いない。東京とは元来そのような、ひとつところに定まれない街なのだろう。ところで再読した今回は登場する映画のいくつかを手元のストリーミングサービスで鑑賞することができ大満足(芦川いづみは今にも通じる美人)。そういう意味では、本書におけるえげつない数の脚本ネタバレに要注意。
2023/09/30
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