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ウィーン愛憎 続: ヨーロッパ、家族、そして私 (中公新書 1770)

ウィーン愛憎 続: ヨーロッパ、家族、そして私 (中公新書 1770)

ウィーン愛憎 続: ヨーロッパ、家族、そして私 (中公新書 1770)

作家
中島義道
出版社
中央公論新社
発売日
2004-10-01
ISBN
9784121017703
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ウィーン愛憎 続: ヨーロッパ、家族、そして私 (中公新書 1770) / 感想・レビュー

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すぎえ

前著『ウィーン愛憎』から10年、清水の舞台から飛び降りる気構えで向かったウイーンでの生活を回想しながら、その変遷がつづられ、ウィーンに半移住生活を始める著者一家。博士号を取得して、教授となり、在外研究と家庭生活をこなす著者。ウィーンの変化、大学の研究、授業の変化、自分自身の変化がつづられる。個人的には、前著のほうに共感を覚えた部分があるが、苦汁を飲んできてたどり着いた現在を見ると悪くないんじゃないかとも思う。過去と回想の二部構成の小説を読んだ気分になった。

2010/02/09

Ted

'04年10月刊。○音に敏感で静寂を好む人には騒音天国日本では居場所がない。この点は大いに共感するが、それにいちいち抗議したところで蟷螂の斧。エネルギーと時間を浪費するだけだと思うが、敢然と立ち向かっていくところがこの人らしい。一応相手を選んでいるようなことを前著で書いていたが、くれぐれも掴み合いの喧嘩になったり、ぶん殴られたり、刺されたりしないようご注意ください。

2015/04/26

ソラヲ

再読。著者が父となり紆余曲折を経てその役目を終えた結論は「家族、職業、仕事における成功、社会的な貢献、豊かな人間関係……これらを人生の目標から外すとき、ひとはほんとうの意味で「生きる」のかもしれない」。これはここに挙げられた世俗的な目標の全てを手に入れた著者だからこそ言える台詞であって、より「真実」に近づきたいのであれば、またある程度発言力のあるマイノリティとして生きていくためには、彼のように一定水準の世間的価値を手に入れた後、それを放棄するというプロセスを経なければならないのかもしれない。

2015/06/03

ソラヲ

中島さんとその家族のウィーン半移住記。内容は主に家族生活の愚痴で構成されているが、ところどころで描写されるウィーンの情景と見開きの市街地図を照らし合わせて読むとちょっとした旅行をした気分になれる。ウィーンに行く機会があれば本書を携えて聖地巡礼(?)してみたい。また、中島さんがウィーン大で聴講したというJapanologie(日本学)の講義の話はなかなか面白い。

2014/04/15

thinkeroid

90年代後半にウィーンで中島の妻子が生活することになった体験を書いている。この時、中島は同時に日本の大学教授だったので、一家はウィーンと東京で二重生活をすることになった。思い返すと中島はこの時期にたくさん本を書いていたが、この二重生活のためにお金が必要になったためだったらしい、ということに気がついて、なるほどと思った。この時期のエッセイ的な本は、私もいくつか読んだ。

2017/12/24

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