認知症―専門医が語る診断・治療・ケア (中公新書)
認知症―専門医が語る診断・治療・ケア (中公新書) / 感想・レビュー
Nobu A
図書館本読了。少子高齢化に伴い、最近よく見聞きする「認知症」だが、意外に知らないことが多い。認知症とは「一度成熟した知的機能が、何らかの脳の障害によって広汎に継続的に低下した状態」と定義。物忘れとは明らかに違う。認知症と言っても、アルツハイマー、レビー小型認知症等5つに別れ、それぞれ症状や治療が異なる。驚くのは40代でも疾患する若年性認知症。そして、その数が少なくはない。家族の理解と介護や社会環境の整備の重要性を認識させられた。教育もそうだが、臨床も科学だけでなく、人との触れ合いだと分かった。
2016/09/12
shiorist
ケレン味なく簡素で実践的な書。ホントによくわかっている人が他者にわかりやすく伝えることができるのだろう。
2010/08/11
チェリ
認知症研究は日々進んでいるので、新刊が出ると手に取るようにしています。本書を読んで、認知症ケアの根拠を築くことが出来ると思います。前頭側頭葉変性症や若年性認知症、地域連携についても詳しく書かれています。良書。
2014/12/21
ポカホンタス
著者の講演を2回聴いた。大変わかりやすく臨床的示唆に富んだものだった。特にレヴィー小体型認知症や前頭側頭型認知症が詳しく語られ、その後の私の臨床を支えてくれている。その話そのままが書かれている本書。手元に置いておきたい一冊。
2010/07/28
amanon
認知症の種類や治療法や対応について易しく解説した良書。既知の情報も少なからずあったが、かつて得た知識を整理できたか。実際に高齢者介護に携わっている者として、認知症患者の対応の難しさ、財政やシステムの限界など、山積みされた様々な問題を改めて痛感。はたして人が長生きするということが、本当にいいことなのか?とさえ思ってしまった。とりわけ過疎地での高齢者による自動車運転という問題は、本当に深刻なもの。その問題の出口の見えなさについ暗澹たる気持ちになる。最終章で紹介された新たな取り組みがより前進することを願う。
2018/03/29
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