銀幕の銀座 - 懐かしの風景とスターたち (中公新書)
銀幕の銀座 - 懐かしの風景とスターたち (中公新書) / 感想・レビュー
不識庵
7月の終わりに神保町シアターで『東京の恋人』を観た。昭和27年公開。まだ戦争の傷跡が残る。主演の原節子は、銀座の街頭で似顔絵描きをしている。ベレー帽がよく似合う。向かいには靴磨きの青年。傍のビルでは森繁久彌が、がめつい社長をコミカルに演じる。黒白フィルムが撮った東京は、バラックを背景にしてなお魅力的だった。復興への歩みを綴る貴重な記録でもある。本書には戦後復興期の作品が紹介されている。原節子の顔がアップになると、輪郭がややぼやけ陰影は深くなる。その時、彼女の美貌は極北に達する。モノクロが引き出す美である。
2017/08/21
kiho
今ではなくなっているものも多いけど、通りや橋など存在や街の雰囲気を伝えてくれるものがあるのも銀座らしさ…昭和の映画を通して、当時の活気を感じることができました♪こんなに銀座を舞台にした映画があったとは…☆
2012/03/02
midnightbluesky
ちゃんと新東宝の“セクシー地帯”まで書いてくれているところに川本さんの懐の深さを感じる。
2011/11/10
sasha
築地川、汐留川、デパート屋上のアドバルーン、可動橋だった勝鬨橋。生まれる以前の銀座の風景だけれど、何故か知っているような錯覚に陥った。いいなぁ、ノスタルジーいっぱいで。
2012/03/22
Gen Kato
年を取るごとに昔の映画の中に懐かしい光景を見つけてじんわりすることが増えました。古い映画は一種のタイムマシンですね。
2013/11/12
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