未来型サバイバル音楽論: USTREAM、twitterは何を変えたのか (中公新書ラクレ 370)
未来型サバイバル音楽論: USTREAM、twitterは何を変えたのか (中公新書ラクレ 370) / 感想・レビュー
1959のコールマン
☆4。10年も経っているので色々古くなっている部分はあるが、二人の提示した音楽業界の問題、課題、提案は古くなっていない。なお、題に反して二人ともとても楽観的、いや建設的。牧村さんの腰の低さが印象的。・・・というか牧村さん、もっと暴露してもいいんじゃないか?と思ってしまった。だいぶ色々煮え湯を飲まされたような雰囲気がチラホラ出てます。ノン・スタンダード・レーベルでの、テイチクが一方的な撤退通告をした事など・・・。まあ建設的な意見発表の場と二人が割り切っているので、こんなもんか。でも久しぶりに楽しめた。
2020/01/15
アメミヤミク
今までの音楽ビジネスの形を振り返りつつ、今はどうなっているのか、これからはどうなっていくのかという話。これからは今までのように「所属」が何よりも有利で重要ということにはならない。個人の意思で、個人の意志で、道を切り開ける時代になってきている。これは絶対に音楽に限らない話だと思う。腹を据えて柔軟に!--この本の出版から6年が経った今、ミュージシャンが自分で動くという活動がかなり増えている。さらに個人出発の美しいプロジェクトもよく目にするようになった。電通という大きな「バック」が揺らいだのも印象的な出来事。
2010/11/30
shigoro
90年代のようなレコード会社・音楽出版主導の形態ではもう成り立たなくなってきている。アーティスト自身が主導でいろいろと提案してやっていかない限り、利益が上がらず直ぐに契約打ち切りになってしまう。PCと宅録が発達し、発表の場の動画サイトも出来たことによって、社会人をやりながらデビューする人も。個人だと広告や販促が弱い分、USTREAM、twitterを使いこなせば身近に感じてファンを獲得しやすくなる。
2012/05/18
taknom
CDの販売数や携帯の着うた販売数が落ちて従来のレコード会社の先行きが危ぶまれていますが、音楽ビジネスが成り立ってきた経緯をミュージシャンの視点から「レーベル」を取り上げて説明し、またインターネットを用いた新しい音楽ビジネスについて解説しています。 音楽が「産業」として成り立たないのは当然のことと思えますし、金儲けで参入した企業が撤退したあと、本当に音楽を作りたい人たちがネットを活用して新しい手法を試せる、良い時代に入りつつあるということと思いました。
2012/05/25
ミチヲ
音楽を聴くのも制作するのも好きな人が読みました。音楽業界でプロデューサーとして生き抜いた方と、音楽業界に関わりのない方と、両方の視点から語られているので非常に説得力がありました。特に、レンタル業界の話は為になりました。また、360度契約を理解することが出来て良かったです。音楽以外の作品を扱う小さなレーベルと、ミニアルバム主体の制作は同じ考えだったので勇気が湧いてきました。
2012/02/26
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