十二人の手紙 (中公文庫 A 76-3)
十二人の手紙 (中公文庫 A 76-3) / 感想・レビュー
shiaruvy
★4.5 [1994.04.10 10版] 【ネタバレ含む!】 日本語と芝居演出の達人である遅筆堂の手による,喜怒哀楽の書簡集。 十二人の人生模様が一本の線に繋がる圧巻の仕掛けに感動。
nightowl
切り口の方向が(中略)心のあたたかさや善意の方向に向けられている(解説より)―その割に女性が酷い目に遭いすぎているような…あっさりと読める書簡ミステリ。各短編も短く、上記の点が気にならなければぜひとも薦めたい作品。
2013/01/12
ベック
いま読めばおそろしく古臭い雰囲気が気になるかもしれないが、それでも読んでほしい本。ミステリとしても秀逸で、最後にまた大きな仕掛けがあるところなど素晴らしい。
rikoyy
今手紙を書く人って、どれくらいいるんだろう…。時代を感じさせるのは、世の中の変化のスピードが速くなってきているからだろうか。それでも、井上ひさしのあたたかいまなざしは古くなることは無いと思う。「赤い手」と「第三十番善楽寺」がつながったときに、ちょっとだけホロットきました。
2010/11/07
いちはじめ
書簡体小説連作。書簡体という小説としては古めかしい形式を使って新鮮な驚きを与える技巧が冴える。個々の作品としては、衝撃的なのは「赤い手」、ミステリとして面白い手がかりの「鍵」などが印象に残る。
2009/01/10
感想・レビューをもっと見る