独身者 (中公文庫 A 156)
独身者 (中公文庫 A 156) / 感想・レビュー
アレカヤシ
未完の小説。第一部十一章で途切れているけど構想では全三部九十章の大長編になるものだったらしい。六つの家族のそれぞれの人たちが複雑に絡み合っている。これが完結していれば凄いものになっていただろうなあと思う。1946・1・22の日記(福永武彦戦後日記)には、「独身者はもうヨーロッパの作家を相手の仕事だ」と書いてある。著者の意気込みの強さが感じられるけど。P213~の汽車の中の議論のところが好きだった。修三と英二。最初期の作品だけど既に死、孤独、愛、過去の追想など、著者の主題がはっきりしている。
2017/10/02
ロックスターKJ
評価:★★★★☆ 4点 未完に終わった作品。人物紹介までで終わってしまった感じだが、章ごとに視点が変わっていく構成や、宗教、生死の考察など、福永さんらしいところが見られる。
2020/10/10
もひ
良一の心理描写がもっとみてみたかったですね。
2019/01/11
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