KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

ものぐさ精神分析 (中公文庫 M 181)

ものぐさ精神分析 (中公文庫 M 181)

ものぐさ精神分析 (中公文庫 M 181)

作家
岸田秀
出版社
中央公論新社
発売日
1982-06-10
ISBN
9784122009363
amazonで購入する

ものぐさ精神分析 (中公文庫 M 181) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

nobody

絶妙な作りだ。最後に「わたしの原点」をもってきて母親との関係を語られると全て許そうという気になる。それがなければレインの主観的精神病理論などを読まされる本書を読み切る人は百人に1人もなかったろう。本書で岸田が述べていることは真理なのか心理学またはフロイト理論なのか「岸田理論」(伊丹十三)なのか。心理学における理論の発展とは何か。「変質」だの「決断」だのは、いつ、何を契機として、どう起こったのか。「文化」を形成した主体は何(誰)か。全て幻想というのも幻想、全てはイカサマと認識して対峙すれば世界は掴み取れる。

2017/03/06

うってがえし

フロイトもマルクスも読んでないけど、簡単にまとめると例えば私にとって朝起きて仕事して給料をもらって家族を養う、という日常の現実があり、一見当たり前のように見えるが、それは素の自然に対して本能だけでは生存できない人間が生きるためにお互いこうだったらいいよね、という「共同幻想」に基づいたメタ現実である。つまり仕事、カネ、家族、国家といったものは全てそれに基づいており(唯幻論)本来確乎たる裏づけのあるものではなく、共同幻想が関係者間で維持できない場合、そのシステムは破綻する。 という見方には若いころ衝撃を受けた

2014/03/30

molsci

心理学には牽強附会のイメージがあるし、本書の説も真偽の程は分からないながらも面白かった。世の中の常識を全て共同幻想として覆していくのは良い知的刺激になった。(本書を読んだりして)社会の成員皆がその幻想たることに気付いてしまったら、世の中はどうなるのだろう、などと考えてみたり。

2017/05/01

さとう

桃尻娘の榊原麗奈ちゃんに倣って。自己嫌悪の項が面白かった

2012/11/14

のんき

S61.7.20十版 解説:伊丹十三

感想・レビューをもっと見る