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巫女の棲む家 (中公文庫 A 182)

巫女の棲む家 (中公文庫 A 182)

巫女の棲む家 (中公文庫 A 182)

作家
皆川博子
出版社
中央公論新社
発売日
1985-08-01
ISBN
9784122012424
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巫女の棲む家 (中公文庫 A 182) / 感想・レビュー

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ベック

興味深いテーマだった。こういう題材を扱った小説は読んだことがなかったのでおもしろかった。しかし、これだけ古い作品なのに、まったく古くさい雰囲気がないことに驚く。むしろ皆川さんが若い時に書いただけあって、鋭敏で強い筆勢に驚く。

2019/12/16

balanco

戦後まもなくの東京を舞台に、新興宗教を巡って霊媒にされた女の子が男たちに利用され自分を見失う話。冒頭にある発端となった男の、慰安婦として蹂躙された姉のエピソードから既に主題が提示され、結局主人公の女の子は弄ばれ、お話は宙吊りになったまま着地せず終りを迎えます。不憫すぎてつらい。

2012/10/06

rinakko

倉田や小野の狡猾さ、戦中の過酷な経験をくぐり抜けてきた図太さに対峙するとき、少女である黎子の無力さはあまりにも痛ましい。敗戦による、人々の価値観の逆転という荒波の前に為すすべもなくもまれていく一人の少女。己の意思すらなき者のようにして、ただ“愛されている”という喜びの感覚に押し流されて、巫女への道を踏み出してしまう黎子。

2008/04/14

mn

戦後の鬱屈した暗い雰囲気が続き、じりじり崩壊に向かって話が進むのが辛い。

2014/09/18

灰猫

時折綴られる観念的なモノローグ、これが皆川作品かと驚く事もありますが、僕はこういうのを読みたかったんだと再認識。暗く、でも素敵な作品でした。

2014/06/21

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