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中国行きのスロウ・ボート (中公文庫 A 188)

中国行きのスロウ・ボート (中公文庫 A 188)

中国行きのスロウ・ボート (中公文庫 A 188)

作家
村上春樹
出版社
中央公論新社
発売日
1986-01-01
ISBN
9784122012882
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中国行きのスロウ・ボート (中公文庫 A 188) / 感想・レビュー

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chantal(シャンタール)

学生の頃初めて「ノルウェーの森」を読んでから、貪るように村上作品を探して読んでいた。そんな中の一冊。最新作を読んだら何だか懐かしさが込み上げて来て、引っ張り出して来た。カバーが学生時代通っていた駅の書店のもので、またまた懐かしさが溢れる。これを読んで、短編が好きになったんだよなあ。今読むと村上さんがアメリカ文学の影響を受けてるのがとても良く分かる。主人公と中国人の邂逅を描く表題作の最後の二行、「友よ、友よ、中国はあまりに遠い」にまたまた涙。

2023/06/30

春ドーナツ

久しぶりに読み直しながら、「通過儀礼としての鬱屈や閉塞感」みたいなことを考えていた。私は「通過」しているのだろうか。

2016/06/18

りょうちん

一年と少し前にも読んでいた。春樹氏の短編集の中でも特に好きな本。前回のときと同じようなことを感じているので、今回は少し違ったことを書いてみよう。まずは故安西水丸氏が描かれた表紙のイラストは、シンプルでカラフルでみずみずしくて、若き作家の最初の短編集にふさわしい。ぼくの手元にあるのは1986年の初版から9年後の14版で、ハードカバーとして上梓されてから数えると31年目にもなる。小説家自身にとってはもしかしたら恥ずかしいかもしれないけれど、読者としては円熟した作家の若き作品にいつでも出会えることは喜びである。

2014/07/27

m

比較的読みやすい短編集。最後の羊男の話が面白かった。彼らが現実にいたらと思うとじわじわくる(笑)村上作品の主人公は皆、為すがまま流されるがままのドライな印象を受けるのはなぜだろう。

2014/03/02

aoi_n

☆☆☆☆ 若者はやれやれという気怠さや憂鬱すらも瑞々しい。「カンガルー通信」僕が僕自身であるという個体性が、僕という原則でありたいという希望を邪魔している。個体性は自分を定義付ける要素でありながら、縛り付けるものでもある。村上春樹ははじめの短編集の時点でそんな事を書き連ねてしまうのだから怪物だな。「ニューヨーク炭鉱の悲劇」消えゆく人は「もう死にたい」より「明日からはこれをしなくていいんだ」という仕事を辞めたり恋人と別れたり、蓄積された習慣をやめるのと案外似ているのかもしれない。まるで啓示のような。

2018/10/03

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