オールド・ファッション: 普通の会話東京ステーションホテルにて (中公文庫 M 399)
オールド・ファッション: 普通の会話東京ステーションホテルにて (中公文庫 M 399) / 感想・レビュー
Hiro
昭和60年刊の、書名の通り、今ではもう話題そのものが当時を知らない人には何のことやら分からなくなっているとも言える対談本。当時の論壇文壇の状況、著者二人の立ち位置など背景知識がない私にはまるで禅問答を読んでいるようだった。ならばはじめから読まずに処分すればと思うのだがつい目を通してしまう損な性分。巻末の朝の対話が、まあどうにか読めたか。要は文学者たるもの、素直に率直に、制度や主義を恐れずに、見たこと、思うところをありのままに述べよということか。戦前とはまた異なる、戦後社会の矛盾と欺瞞を優雅に批判する。
2023/02/09
iwasabi47
トレインビュー飲み会。所々面白い。大江と渡辺の件に関しての二人東京者の弁。
2022/10/15
doji
それこそ小津的な雰囲気の中ただひたすらの会話が続くのだけれど、このふたりだからこそのやりとりがなんともエスプリに満ちていてたのしい。批評を冷凍イカに例えたり、19世紀の大きさについてのはなしは面白かった。あとがきはちょっと雰囲気を壊してると思う。
2017/01/11
tomomi_a
はすみん先生の抑制と潤い、色気。 装うことがこんなにもスタイリッシュなまんま届いちゃうなんて、現在地の乾きを思ってしまう。世代、ということでいえば、はすみん先生はおじいちゃんくらい、とても離れているから、渡邊大輔みたいな相続の仕方をしなくてもいいのにな、もっとうれしい気持ちで映画をみて文学を読んで、おじいちゃんとおしゃべりしたいなとか、不遜なことを思うくらい、かっこよかった。かっこいいおじいちゃんたちがいてくれてうれしいな。みたいな気持ち。
2013/12/14
c****a
普通の会話。「昭和十年代周辺だけに日本のブルジョワの家庭に起こった特殊な輝き」という蓮實氏の言葉が好き。
2014/06/01
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