花僧: 池坊専応の生涯 (中公文庫 さ 28-6)
花僧: 池坊専応の生涯 (中公文庫 さ 28-6) / 感想・レビュー
星落秋風五丈原
池坊専応は山水河原者の背景をもつ太郎坊として出てくる。吉野の修験に導かれ、三条西実隆の庇護のもとに六角堂に入るという設定になっている。芸事をテーマにすると、修業の厳しさやストイックさ、登場人物の偏執さ、専門用語の頻出により、堅苦しかったりわかりにくかったりでその芸事に興味がないと面白くないことが多いのだが、澤田作品ではそういったところが一切なくエンターテインメントとして楽しめる。チャンバラに飽きたらどうぞ。
2004/08/24
Tan Tan
池坊専応を主人公にした話。出自による障害に抗いながら、池坊となる太郎丸の真っ直ぐな生き方に読みながら応援したくなる作品でした。 池坊になってからの第四章はかなり涙した。これを読んで池坊専好を主人公にした鬼塚忠さんの「花戦さ」、さらにその花戦さを篠原哲雄監督が映画化しているので、網羅すると心がさらにスッとすると思います。
2017/07/26
arihana
池坊中興の祖・専応の物語。野盗の子として蔑まれて生きていく前半生は特に辛かったです。特に貴子との関係は…。 後半で池坊法院となってからは少し救われました。慧信の変わり様にびっくり。そしてラストがとても良かったです。
2016/04/29
Noelle
池坊専応 いけばなの基礎を作った御仁がこのような背景のもとに いけばなを極めていたことに 驚きの一言以外ありません。だからこその 深い意味を持った口伝が伝わったのでしょうね。 悲恋の最後が 少しでも今世での悔いなき日々でありますようにと願うばかりです。
2014/11/13
naopyuru
専応はこんなに苦労人だったとは! 池坊はやっぱり仏教と密接なのね。華道は深いは。。
2010/11/06
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