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花闇 (中公文庫 み 17-3)

花闇 (中公文庫 み 17-3)

花闇 (中公文庫 み 17-3)

作家
皆川博子
出版社
中央公論新社
発売日
1992-12-10
ISBN
9784122019560
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花闇 (中公文庫 み 17-3) / 感想・レビュー

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へいぞー

この世界に引きこまれて一気読み。夢中になりすぎて、きっと険しい顔で読んでいたと思います。影のように寄り添った三すじからの視点で描かれた澤村田之助の生き様、死に様。見世物ではなく、あくまで舞台に咲く花でいたかった田之助の驕り高いまでの心意気に胸が締め付けられます。

2017/02/25

mamiko_w

しびれる。雪をかぶって垂れた朱の幟には「澤村田之助丈江」、って最初の描写でつかまれてあとはうっとりと読み続けた。田之助の弟子の市川三すじ、という人が語り手なのだけど、この愛しいと憎いは同じことな目線がいい。咲き誇る花に憧れながらどんな腐り方をするのか待っている。

2013/01/16

jerico

あまりに壮絶で後半読むのがつらかった。悪徳や退廃を美に昇華するのは皆川博子氏のお家芸とはいえ、隅から隅まで抑圧のきいたうっとりする文章。大輪の花のように咲き誇っている田之助が、脱疽で一本ずつ手足をもがれていくのがどうしようもなく残酷で、しかし美しいこと。。。これぞ残虐美、というやつか。

2010/03/06

とんぼ

こう、久々に余韻が残りまくるいい読書をしたなあ。細かく心理描写されてるわけじゃないけど、抑え目の、でも質量のある念がひしひしと伝わってくる。ごちゃごちゃいわなくても一挙一動がすべてを表して、論理ではなく情感として理解するというか。今では大定番のものでもそれを最初にやったときは周りの度肝を抜く斬新な演出であるわけで、現代のスーパー歌舞伎とかも同じだよね。批判を恐れてちゃ何も生まれないんだな。自分を最大限表現し、自分にしか出来ない魅せ方を編み出す、常に新しいことを探す目線はいつの時代も変わらないんだなあ。

2011/10/22

茶々吉(パーソナリティ千波留)

感想はブログにアップしています。→茶々吉24時『役者魂とは 皆川博子『花闇』』 ⇒ http://amba.to/2nlm1dI #アメブロ @ameba_officialさんから

2017/03/10

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