紅蓮の女王: 小説推古女帝 (中公文庫 く 7-18)
紅蓮の女王: 小説推古女帝 (中公文庫 く 7-18) / 感想・レビュー
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*天皇小説・推古天皇=炊屋比売(かしきやひめ)*天皇を中心に権謀渦まく古代日本。その中、絶世の美貌を恋の激情に委ねる炊屋姫。そして、強敵物部氏を滅亡に追いつめゆく冷徹な政治家蘇我馬子。今、両雄を中心に古代を彩った人間ドラマが蘇る!?(紹介文・他より)――これぞ天皇小説!著者の勇気に拍手を送りたい!内容は…推古女天皇こと炊屋姫と…、宮殿の警護隊長である三輪君逆の身分違いのロマンス。もちろん、史実にそんな記録は残されてはおりません。 ⇒続き
2014/04/02
ひろ
古代史上、最初の女性天皇の即位までを描く。容姿も端麗であったらしく、色恋などのドラマもきっとあったことだろう。神祇の軍事部門の長として強大な力を持っていた物部守屋と先を読む目に秀でた古代の大政治家蘇我馬子の戦いは、後の推古天皇やいろんな皇子も絡んだ挙げ句、終結する。史実をもとにした歴史小説の面白さが存分に味わえ、現代のドラマとまた違った重厚さにハマります。ちなみに、物部守屋とともに闘った中臣勝海は、中臣鎌足の高祖父の弟。
2023/02/16
Mana
推古天皇が主役で、敏達大王死後から推古天皇即位まで。斑鳩王の慟哭に比べるとアクが少なくてもうちょっとエゴを出す感じだったら良かったな。
2020/11/30
RASCAL
前に読んだ同氏の「磐舟の光芒」と同時代、「聖徳太子~日と影の王子」のやや前の時代、三輪君逆との恋に燃えた推古女帝のお話です。この時代の中心人物は言うまでもなく蘇我馬子、戦い敗者となった物部守屋、協力者?利用された?推古女帝、同志ながら考え方の違いから駆け引きを繰り返した聖徳太子、ということか。肝心の馬子視点の小説を書いていない黒岩さんです。
2013/04/10
rei
蘇我氏は稲目の子、馬子の時代にはその地位は盤石。次期王位を争うのはほとんど稲目が欽明帝に嫁がせた二人の娘、堅塩姫と小姉君が生んだ子たちなのだが、この堅塩姫系と小姉君系の勢力争いに蘇我VS物部、仏教VS神道がからみあう。さらにおまけに後に推古帝となる先の帝の未亡人炊屋姫の許されぬ恋、勘違いな穴穂部皇子のストーカー行為、愛憎がひきおこした殺人、復讐、謀略・・・。黒岩氏が描く古代モノの第1弾だったようで、粗さもあるが古代史の人物たちの血の熱さは存分に感じさせてくれる。
2013/01/29
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