窯変 源氏物語〈1〉 (中公文庫)
窯変 源氏物語〈1〉 (中公文庫) / 感想・レビュー
ミカママ
日本語の天才が翻案して(著者言うところの)絢爛豪華に源氏目線で書くと物語はこう生まれ変わる。各章巻頭の人物図も、テンポのいい文章も魅せてくれる。源氏の寂しい生い立ち、女性を狩りの対象としか見なくなるきっかけ、ここからはダラダラと彼の「モノにしてやったぜ」的な自慢話がつづくのだろうが。年下好きのわたしにはやはり六条御息所が好き。彼女と源氏のきぬぎぬの別れの歌、返歌のシーンがいい。そして源氏、つくづくイヤな男だ(笑)ドラマも観てみるかな。
2024/02/22
i-miya
2013.11.05(つづき)橋本治著。 2013.11.03 (p176) しかし、もう違う、私の中では私と云う男が目を覚ましてしまった。 “理想”などという絵空事。 私が愚かさから覚醒するための長い長い夜だった。 “理想”というならば、それに一致する女性はただ一人、藤壺の女御ただ一人。 たった一人の帝の思い人、先々帝の血を継ぐ皇女。 「女を襲おう、今直ぐにでも」 12. 式部丞の長い話がようやく終わった。 が、次にまた左馬頭、「学識ある女」について話し始めている。
2013/11/05
i-miya
2013.02.18(つづき)橋本治著。 2013.02.18 源氏が、頭中将に問い給うほどに、左馬頭、藤式部丞、「物忌にこもらん」と云ってきた。 世のすきものにて、物よく言い通れるを、頭中将、待ちとりて、この品々をわきまえ定めよう、と。 いと聞きにくきこと多かり。(以上本文) (以下、窯変1) そして、そのとき、私の宿直所に二人の男が新たにやってきた。
2013/02/18
i-miya
2011.11.10 (刊行、1995.11、中央公論社)(カバー) 絢爛豪華をやりたい。一口に古典といって片付けられる。生き生きとした話し言葉の文学。壮麗典雅な大悲劇。千年前の人間ドラマ。日本語って、すごいんだぞぉ・・・。(橋本治) 1947.03、東京生まれ。1977、『桃尻娘』
2011/11/10
i-miya
2012.01.02(つづき)橋本治著。 力とは、帝から一線を画したところにある、右大臣のように。祖母は2年後、私6歳のおり死んだ。二年間、私を実家において養育した祖母。祖母をなくした私は初めて、己の非力さがもたらす、齎す心細さ、というものを知った。「祖母(ばば)殿」と泣き叫ぶ私。この実家、更衣の家の主は私だけとなった。
2012/01/02
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