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週末の鬱金香 (中公文庫 た 28-10)

週末の鬱金香 (中公文庫 た 28-10)

週末の鬱金香 (中公文庫 た 28-10)

作家
田辺聖子
出版社
中央公論新社
発売日
1996-11-01
ISBN
9784122027336
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週末の鬱金香 (中公文庫 た 28-10) / 感想・レビュー

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優希

面白かったです。花の香りと共に紡がれる女性たちの恋の輝きが愛おしい短編集でした。淡くて切ない恋物語に胸がときめきます。中年の女性ならではの大人の恋の日々には夢の行方の心が寄り添ったときに見せる鮮やかさがあって、その瞬間を見るとぽっと明かりが灯るような感じがします。ひとりで生きてきたからこその恋の訪れがあたたかい。とても素敵な恋物語に酔いました。

2016/11/27

リッツ

友人に「田辺聖子さんの本を持ってたら貸して」と言われずっと昔に買った本を久しぶりに出して渡す前に再読。短編集、付けられたタイトルも美しい六編。あらゆる年代の女の生活、恋、が匂い立つ。うんと若い頃から愛読していた田辺聖子さん、読む度に気負うのではなく、こんな風に美しいものを見過ごさずにいたい、面白がっていたい、人を自分を大切にしてちゃんと生きていれば、それは幸せと自然に思えて、ほんわり暖かくなったものでした。そして今回歳を重ねてから読むと一段と味わい深く感じられ、心にしみいりました。

2019/06/15

青豆

花の香りが漂う6つの恋。仕事を持ち、ひとりでそれなりに生きてる女性たちに訪れた恋。それは鼻先をかすめる花の香りの様に甘くすがすがしくて、淋しい。花が萎れていく様に、恋もいつか色褪せていく。けれど人は恋をする。若くても老いても人は恋をする。 幸せな未来より、幸福な瞬間に胸をときめかせる。そんな大人の甘くて切ない短編集。

2017/09/15

アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

「卯月鳥のゆくえ」が読みたくて、再読。他の短編も全部読んでしまった。もう言われ尽くされているけれど、田辺聖子さんの小説は、どれも人物がいい。主人公の女性ひとりひとりが身近に感じられて。「卯月鳥ののゆくえ」が特に印象的だったのは、人生にうんで、人ぎらいが高じて人に対していると気しんどうになり、仕事以外では人付き合いもせず、淡々と生きている卯女子に感じるものがあったのかもしれない。

2014/09/07

もりの

古本屋にてタイトルに惹かれて購入。強くて芯があって、でもどこか寂しさを抱えている大人の女性達の恋の短編集。すごく好きだった。大人の女性ってこういうことなのかな、憧れるな、と思うような文章も多々あって、目標を見失った時にまた読みたいと思った。ので、手元に置いておきたい。したたかに生きる女性はかっこいい。

2021/04/24

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