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贅肉 (中公文庫 こ 24-5)

贅肉 (中公文庫 こ 24-5)

贅肉 (中公文庫 こ 24-5)

作家
小池真理子
出版社
中央公論新社
発売日
1997-02-01
ISBN
9784122027978
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贅肉 (中公文庫 こ 24-5) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

5つの短篇を収録。タイトルは読書意欲を喚起するよりは減退させるような気がする。この人には相当な数の著書があるので、たまにはこんなタイトルがあってもいいか。5作の共通項は「死」。そう、今回はちょっとビターな短篇集なのである。しかも、いずれも本人たちにとっては、いわば不慮の死である。巻末の「どうにかなる」だけは飄々とした味わいで、他とは一線を画すが、4つの作品は人間の内奥に潜む小さな「悪」の発芽を描く。小説作法もまた基本的には同じ類型である。そこがこの作品集の弱みだろうか。

2021/08/21

miyumiyu

嫌すぎず怖すぎず、でもゾワッとさせる匙加減が絶妙のサイコ・サスペンス短編集。小池さんは、無駄のない端正な文章だけど、リアルに想像できる心理描写が上手くて目が離せない。終わらない負の連鎖の「贅肉」、「ねじれた偶像」のどんでん返し、気弱な青年の一人芝居が行き着く悲劇の「一人芝居」がおもしろかった。

2016/04/19

miww

ホラー?サイコですよね。精神的に追い詰められる怖さにゾクゾクした。「ねじれた偶像」は半端なく怖い。「贅肉」の挫折して太り続ける姉をそばで見続ける妹。「一人芝居」のイタいストーカー男。「どうにかなる」のおばあさん。どれも面白かった。怖がりながら一気に読まされた感じ。気になる作家さんになりました。

2016/05/02

ココ

「贅肉」何と恐ろしい響きかと手に取る。期待通りの怖さ。美貌も知性もそなえた姉が、「贅肉」と共に我が身に増やし続けた物は、羞恥を無くした女の醜さ。共に暮らす妹の姉への嫌悪やいらだちが募り・・。 短編4作だが、最後の老女を主人公とした「どうにかなる」と重ね、女性の人生として、震撼させられる。

2018/02/13

ちょん

なんちゅー恐ろしいタイトル!と思いますが中身はやっぱり小池真理子!薄ら寒い怖さがいっぱい(*´ω`*)表題作からはじまり全編に救いのない恐ろしさが漂いまくってます(ФωФ) さくさく読めて気軽に恐怖体験でしてしまう一冊です(笑)

2017/10/19

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