歴史からの警告: 戦後五十年の日本と世界 (中公文庫 は 46-1)
歴史からの警告: 戦後五十年の日本と世界 (中公文庫 は 46-1) / 感想・レビュー
KAZOO
著者の考え方は私の考え方と非常にあっていていつも読むたびに現在の政治家の資質を考えさせられます。高校時代に「大東亜戦争肯定論」という著作を読んでからその考え方に魅了されました。私は保守的な考え方なのですが、現政権に対してはいつも覚めた眼で見ています。本当の保守ではなくただの人気取りなのでしょう。政治家ではなく政治屋です。このような本を少し読んでもらいたいと思っています。
2018/10/02
ジュンジュン
昭和の終わりから平成の始めにかけて発表した時事ネタの評論集。当時最大のトピックであろう冷戦終結・ソ連崩壊は、元マルクス主義者だった著者にとっては感慨深い出来事なのではないだろうか?繰り返し語られる十五年戦争の捉え方も冷徹で好感が持てる。ただ、時事ネタ集なので今日的価値は…。
2019/04/22
denz
著者は、マルクス主義歴史学者から保守的な実証主義歴史学者へ、そして東大総長、参議院議員を歴任した戦後保守を代表する人物。本書は、共産主義体制の崩壊から村山内閣成立の時期の時事評論集。何より注目すべきは、満洲事変から大東亜戦争に至る歴史論争である。反共という点で、結びついていた保守派が、90年代初めにその歴史認識を争点に分裂し、著者は戦後の左翼史観を排し、戦争責任は各種の条約によって精算したとの立場を持ちつつ、大東亜戦争肯定論の勃興に危惧を表明した。90年代の歴史論争の嚆矢となった記録として興味深い。
2012/10/17
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