鄭成功: 旋風に告げよ (上巻) (中公文庫 ち 3-26)
鄭成功: 旋風に告げよ (上巻) (中公文庫 ち 3-26) / 感想・レビュー
糜竺(びじく)
読み応えがあります。直木賞作家の陳舜臣氏の「風よ雲よ」の続編の小説で、1600年代前半の中国が舞台です。主人公は、父が福建の海の実力者鄭芝竜で、母は日本人で、長崎で生まれた鄭成功です。漢民族の王朝(明朝)は弱体化し、どんどんと北から満州族の侵攻を許している状態です。それを水軍の若き英雄である鄭成功が、必死に食い止めようと戦っていく様が描かれています。それにしても、残念なのは、明朝内部は派閥争いやら内輪揉めで全然まとまらず、そこを満州族に突かれている感じで情けなく、鄭成功も気の毒です。続きが気になります。
2014/01/25
サチオ
異民族国家・清の侵略を受けて揺らぐ明を目の当たりにして、一族の勢力を引き継ぐために知略を振り絞る鄭成功。何に重きを置くのか、それぞれが試され保身、裏切りが多発する転換期の渦中はまさに激動の時代。私自身余り予備知識が無いため先が見えませんが、歴史は清の支配に向かう中で彼がどう旗をかかげるのか、下巻も楽しみです。
2017/01/15
まさげ
舞台が長崎、平戸、福建省泉州と舞台が移り変わるところ、明と清の対比、今後の展開が楽しみですヽ(^。^)ノ
2019/07/29
NyanNyanShinji
小説として読み進めていますが,感想は下巻を読んでからですね。
2021/06/12
熱東風(あちこち)
面白かった。白石一郎『怒濤のごとく』が、中々鄭成功が活躍せずに少し焦らされた感があったのに対し、こちらはちゃんと主人公らしく活躍している。登場人物も多くて混乱するかと思ったが、それもなく、読みやすかった。ただ、地図を載せてくれているのはいいのだが、もう少し広範囲なのも欲しかった。広州より西側がバッサリ割愛されているのはどうかと思う。/下巻へ。
2017/02/27
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