藁のハンドル (中公文庫 B 1-30 BIBLIO20世紀)
藁のハンドル (中公文庫 B 1-30 BIBLIO20世紀) / 感想・レビュー
Porco
なんとなく自伝だろうと思って読み始めましたが、経営論でした。さらに社会のあり方全体にまで話が及んでいて、日本で言えば松下幸之助の本に近いところがある気がします。古びた部分は翻訳の際にカットしているようですが、この本に載っているのは今でも通用する議論だと思います。
2016/03/12
超運河 良
できると信じるか、できないと信じるかでどちらも結果は完全にその通りになる。起業して事業を行っていくことは、一番簡単な事だけど、多くが途中から「できない理由」を探し始めて事業にならなくなる。起業した人は「できる理由」だけを探し続ることだけをしてると事業になる。無いものねだりをするのは経営にはならない!事業は人を育てて、経営から継栄にしていくからこそ周囲を巻き込んで大きく栄えていくことができる。継続に栄えることによって会社の人たちが栄えて好きなことだけに夢中になって繁栄して行く。経営理念は自分自身の心を写す
2015/09/16
はふ
大企業、大量生産方式、週8時間労働などの、現代では当たり前の概念をフォードは作り上げた。その信念は、多くの人々に豊かな生活を手に入れてもらいたいというものであった。しかし現代の人々はどうだろうか。組織の問題、多重労働、長時間労働により、働く人々にとってより良い働き方とはいえず不満が溜まるという問題を抱えている。確かに、フォードが生きた時代は数多く人を当時の基準から生活レベルを一気に引き上げた。時代が変わり、進歩するたびにまた新たな問題が生まれる。今の時代は更なる進歩が求められており、
2022/06/25
isao_key
表題の「藁のハンドル」とはフォード社が所有していた農場から毎年多量に出る麦藁から硬質ゴムに似た素材を開発し、ハンドルその他車の部品に実用化した例から来ている。この話にはフォードの哲学が良く現わされている。不用品である麦藁に目をつけ商品開発を実現させる。もちろん経費削減の面もあったが、若き頃エジソンの元で学んだ新たなものを創造する精神が生み出したのだろう。ファードの経営者としての考え方はとてもシンプルかつ王道だ。それは<企業の歩むべき真の道は、大衆へのサービスを追及することにある>という言葉にも表れている。
2012/12/05
日の光と暁の藍
自分は経営者でもなんでもなく、ただの一労働者だが、この本は何度もパラパラと読み返したいと思う。今まで経営者の書いた書籍はあまり読んだことがなかったが衝撃的だった。『藁のハンドル』には金言が散りばめられている。日本の全経営者に言いたい。 「この本を読め!」と。フォードの理念は素晴らしい!不況の到来を防ぐためには価格を下げ賃金を上げればよい!事業の目的の一つは消費者の創造である!労働者への賃金支払いは消費者の消費能力の育成となる!100年前に述べられたフォードの理想が例え困難でも、実現する社会が来て欲しい。
2021/02/23
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