菊亭八百善の人びと (上) (中公文庫 み 18-16)
菊亭八百善の人びと (上) (中公文庫 み 18-16) / 感想・レビュー
シュラフ
江戸通にとって「八百善」は伝説の高級料理店。小説の内容はともかく、この「八百善」が御一新、関東大震災、太平洋戦争を生き抜いて戦後も店を構えていたという事実に驚き。酔客の茶漬けに1両2分というエピソードも有名だが、店の広告が得意で料理本『江戸流行 料理本』の刊行でも有名。お客への手土産の「起こし絵」、それと一種の高額商品券である料理切手の発行、などでも有名である。こんな伝統ある「八百善」も、関東大震災で焼失、築地に移転して繁盛するも戦争末期に閉店を与儀なくされる。戦後、満を期して永田町で再開するのだが・・・
2014/10/19
ふみえ
戦後、八百善一家に嫁いだ汀子さんの視点で物語は進みます。時代小説には必ず登場する凄い家の嫁なんて、恐ろしくて私はごめんだ。上巻は八百善再開となりますが、前途多難はありあり。ちょっと長いけれど、どんな商売も暖簾を守り続けるのは並大抵でないです。
2014/08/22
流
無理やわーあかんわー…なんか色々ひっくり返してやりたくなる衝動に駆られる、辛抱足らん私。
2017/01/17
Rika
「予約の電話を受けたのは誰だったの?今日は正木様の部長就任のお祝いで、それをお四人が計画なすったものなんでしょ。だったらお床の前は部長様お一人、あとの方は対面がお二人、両脇にお一人ずつとか、最初からそういう風にお席を作っておかなくちゃならないじゃないの。それを今日はお仲間同士だと思って床前三人、対面二人ご用意して、私は正木様に申し訳ないことになりました。」細かな指摘はずっと続き、そのあとようやく「襖の外のお取次は姿の全く見えないのがいいと思いますよ。若奥さん膝が見えていましたよ」と注意された。付箋82枚。
2014/04/15
花椿
★★
2013/12/30
感想・レビューをもっと見る