武揚伝 2 (中公文庫 さ 45-5)
武揚伝 2 (中公文庫 さ 45-5) / 感想・レビュー
五右衛門
読了。オランダ留学編とでもいうか産業革命後のオランダで世界最先端の技術(先進国同士の戦争)などを目の当たりにしどんどん世界人になってゆく主人公。けれど故に自分の祖国と比べてしまいがちに。そして帰国。日本の長い歴史の中でも稀に見る国内動乱期に直面してしまいます。この時代の若者って意欲的だし凄く魅力的に描かれています。この勢いのままその3へ(結果うっすら知っているだけに読みたくないようなけれど読まなければ!)
2019/11/30
rei
2巻はオランダ留学篇からはじまる。勉強してきた蘭語も役立ち、充実した留学生活を送る武揚らと、日本で起こっている過激な攘夷運動の対比が濃い。2か月遅れで入ってくる母国の状況。攘夷に荒れる日本が夢なのかオランダの生活の方が夢なのか・・・ってこれ、どっちも同じ時代の現実なのよねぇ・・・。帰国してみりゃ攘夷云々の話ではなく幕府の断末魔。思惑、陰謀、策略と、愛国の思いと様々入り混じり、大政奉還、王政復古、戊辰戦争・・・。激動のなかでも武揚の判断と行動はどこか一本揺るがぬ筋を持っているよう。
2014/05/30
桜もち
武揚がオランダ留学から帰国した。折しもいよいよ鳥羽伏見の戦端が開かれた。出陣前夜に兵を残してこっそり江戸に逃げ帰った慶喜には将の器がない。今風に言えば思考力と危機管理能力が。むしろただの御家人出身の武揚の方が留学を経てその力を得た。慶喜逃亡を知って烏合の衆と化した幕軍に対して事態の収拾を図ろうとした武揚の言葉は今も響く。『誰かが。収拾しなければならぬと思った誰かが、やらねばならまい?』
2014/02/23
makimaki
充実したオランダ留学から帰ってきてみれば、あれよあれよと言うまに内戦勃発。大政奉還から慶喜の大阪城離脱までの、バタバタした幕府側の様子が手に取るようだった。そんな中でも、土方さんとか伊庭さんとか、やっぱりかっこいい!もちろん榎本武揚は頼れる人だった!
2013/07/22
ぐ〜ち
幕末の激動期の3年をオランダ留学で過ごした武揚。幸運だったとしか言えない。大政奉還が行われ、いよいよ出番だ。
2012/03/28
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