武揚伝 4 (中公文庫 さ 45-7)
武揚伝 4 (中公文庫 さ 45-7) / 感想・レビュー
五右衛門
読了。終わってしまった。この結末を知っていたつもりだったのにやはり時代の流れと言うのは余りに激流だったんだなと改めて思いました。今更ながら開陽丸さえあれば歴史が変わったのか?思わずにはおれません。ぶれない心を持ち進む気概感服つかまつりました。再読候補です。
2019/12/13
makimaki
あぁ、終わってしまった…。いくつかのもしあれが、が実現していたなら、本当にエゾ共和国があったかもしれない。臨場感溢れる函館戦争の終結に涙が。その後の榎本武揚が知りたくなった。文庫4巻だけどあっという間だったし、本当に読んでよかった。
2013/07/26
rei
鳥羽伏見で敗れ、北へと向かう男たちの心を動かしていたのは絶望だったのかそれとも希望だったのか・・・。戦いの中、彼らにもこんなふうに「未来」を語り合う場面があったのかもと思うだけで胸が熱くなる。武揚は別に天才でも英雄でもない。運に恵まれたとも言い難い。でもそのカリスマ性は皆に「夢」をもたせることができたことにあるのだろう。共和国の成功を誰もが100%信じられていたとは限らないにしても、戦いの行く末にひとすじ、光があるのとないのとでは大違いだ。脱走軍にとって武揚こそ開陽星だったかもね。
2014/06/11
桜もち
徳川幕府がつぶれた後北海道を新天地として、当時の日本人には理解すらできなかった、誰もが自由で平等というコンセプトを掲げた国を作ろうと、総裁として官軍と戦ったのが榎本武揚。何をしたらどうなるか、どの選択をしたら相手はどう出るかということを瞬時に緻密に考えられる頭脳を持ちながら、味方が劣勢なら先頭を切って戦陣に駆けて行くという勇気を持ち合わせた人の半生が4巻にして終結した。まさにつわものどもが夢の跡の函館に行ってみたい。
2014/03/10
さっと
ここまで読んできてよかった。「北海道共和国」というと、どこか荒唐無稽な夢物語という冷めた印象を持っていたけれど、国際法に則った武揚の「国づくり」にかかれば、なんと現実味を帯びてくることか!一日でも長い共和国の存続を願いつつも、開陽丸の早すぎる脱落はあまりにも大きく、国際的な立場も逆転、終焉のときが迫る・・。箱館戦争モノとしても秀逸の最終巻でした。
2011/11/24
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