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蕭々館日録 (中公文庫 く 11-4)

蕭々館日録 (中公文庫 く 11-4)

蕭々館日録 (中公文庫 く 11-4)

作家
久世光彦
出版社
中央公論新社
発売日
2004-06-01
ISBN
9784122043756
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蕭々館日録 (中公文庫 く 11-4) / 感想・レビュー

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アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

芥川龍之介、菊池寛、小島政二郎をモデルに、蕭々館(小島蕭々宅)に集う人々を麗子(父蕭々に麗子像そっくりの格好をさせられている5歳の娘)の目線で語られる。これは、久世さんから芥川龍之介へのラブレターではないか!こんなこと書かれたら、私も芥川に恋してしまいそう……。

2015/06/15

さらば火野正平・寺

久世光彦版『吾輩は猫である』。5歳の女の子から見た文士達の悲哀。夏目漱石の『猫』同様、ペダンチックな世界と、太宰の女性独白ものや山田風太郎の明治ものみたいな味わいもある。もちろん久世光彦のドラマ世界の味わいも。時々引っ張り出しては、開いた所から読みたい一冊。中学生の頃読んだ芥川をもう一度読みたくなった。

2011/12/16

ジョバンニ

耽美色は薄めではありますが、それでいても久世作風を余すところなく楽しめる作品でした。かつての文士達の人物像があまりにも魅力的で、耽読せずにいられません。殊に芥川の放つ凄艶さたるや…。読み終わった夜の夢に出てくるくらいです。久世作品の中で一等好きです。

2013/11/14

くさてる

大正が過ぎてゆき終わりを告げる時代。文学談義に明け暮れつつも親交を深めてゆく芥川龍之介、菊池寛、小島政二郎をモデルにした作家たち。その姿を、岸田劉生が描くところの「麗子像」をモチーフにした「あたし」なる5歳の幼女の視線を通して描いた長編です。文章がたっぷりと水分を含んで甘く重いような、感傷的ではあるけれど、不気味な物語でもあります。どこまでが実際の大正で、どこまでが幻想の大正なのか、その境界線がとても曖昧で、それこそ5歳の幼女が熱に浮かされたときに見る夢のよう。美しいです。

2004/09/13

九鳥

徹夜で読んだ。久世さんは文章が綺麗だし、こういうクラシックな作品を書くと凄く面白いのに、いまいち評価されてない気がする。テレビ出身だからかなぁ。

2005/03/28

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