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花鳥風月の科学 (中公文庫 ま 34-3)

花鳥風月の科学 (中公文庫 ま 34-3)

花鳥風月の科学 (中公文庫 ま 34-3)

作家
松岡正剛
出版社
中央公論新社
発売日
2004-06-25
ISBN
9784122043824
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花鳥風月の科学 (中公文庫 ま 34-3) / 感想・レビュー

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こきよ

専門的な見地からは到達し得ないテーマなのかもしれない。松岡氏の著作を読むと毎度のことだが解釈の妥当性の検証或いは純粋に好奇心から、より重層的に枝葉が広がるのはまんまと氏の思惑に乗せられているということだろう。

2015/10/25

優希

日本文化ならではの事柄を10のテーマに分けて解説しています。風物、季節、感覚。言葉にすれば簡単なことも、掘り下げていくとそれぞれに風情があるのを感じます。

2021/02/14

kana

花鳥風月をめでる日本人の美意識の根底にある世界認識とはどのようなものなのか、文字通りの博覧強記ぶりを発揮して著者が紐解いていく力作。神や仏をシステムとして捉え、花鳥風月はマルチメディアであると説明する斬新さがまずたまらなく魅力的である上、昔からある言葉の語源が1本の筋で繋がるようなアハ体験的驚きに満ち満ちていて、難しいのにその謎を解明したい思いで、特にラスト数章は一気に読みました。我々はいつもここでない何かとの繋がりを感じているという話は非常に共感できて、千年の時を経ても変わらない認識の普遍性を感じます。

2022/08/15

壱萬参仟縁

1994年初出。伝統文化学。もともと景気は風景の中の話であり、経営は山水画から来ているとは(40頁)知らなかった。つぼみが満ちて、「張るの季節」こそ春なのだという(225頁)。あらゆる生命が活性化してくるのは、春の特徴なのだが、この冬が厳しかっただけに、なおのこと春が待望された。宮沢賢治の思想も、実は仏陀の四門出遊(東西南北の門)が下敷きになっているという(270頁)。魑魅魍魎(ちみもうりょう 化物、怪物 広辞苑)も出てくるが、民俗、宗教、芸術から経営や経済につながってくる関係性を解明するのは凄いことだ。

2013/03/16

白義

松岡正剛のなんでもあり感が現れた代表的な一冊。日本の潜在的次元にあって身体感覚まで規定する文化のモードとコードを、オカルティックでペダントリックに浮かび上がらせる万華鏡のような文章が美しい。いろいろな話をしながら、全体は他の世界、それとこちらの境目を幻視するという点で一貫している。うつろいとわびさびという概念の意味を体感できる良書

2012/04/12

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